高いところから失礼致します!

「苦しさはすぐに消える。諦めた事実は永遠に残る。」を心の中で連呼して、マラソン、ウルトラマラソン、超ウルトラマラソンを嗜む変態ドMランナーです。

 最近読んだ本達

ブクログ、更新しました!
http://booklog.jp/users/kohki3103609
大好きな「慟哭」の著者、貫井徳郎の作品。彼の作品の中で、「慟哭」、「追憶のかけら」に次ぐ面白さだった。
内容は群像劇で、様々な境遇の登場人物の目線で展開される。
仔犬のフンを放置する飼い主の老人、暇潰しに街路樹伐採に反対する主婦達、街路樹のするべき診断を怠った業者、救急診療を拒否したアルバイト医、風邪ぐらいで夜間診療外来を頻繁に利用する大学生、事なかれ主義の市役所職員、車庫入れに手間取りパニックになりそのまま放置してしまう女性など、誰にでも心当たりのある些細なルール違反が連鎖してある事件が起こってしまう。
事件が起こった当事者は、事後にその事件が起こった真相を調査するのだが、そこで知ってしまったあまりにもやるせない結果で、「そういうことか!」と唸ってしまった。
かなり長い作品なのだが、物語は「‐44章」から始まって事件が起こる「0章」に向かう面白い構成なこともあって、登場人物の生き方と自分の人生とを重ね合わせながらとても楽しめて読むことができた。

乱反射 (朝日文庫)

乱反射 (朝日文庫)

今更ながら三枝匡のこの名著を読んだ。
赤字企業を2年間で黒字化するための経緯が記されており、組織改革、そして業績回復するために、4人の改革リーダーである、力のリーダー:黒岩、智のリーダー:五十嵐、動のリーダー:川端、スポンサー役:香川社長が苦闘する姿は終始目が話せず、こういうビジネス書にしては珍しく一気読みだった。
学ぶことがたくさんあったのだが、やっぱり根底にあるのは、改革するにはまずは「人(社員)」を変えなければ、付け焼刃のどんな策を講じたところで途中で頓挫して雲散霧消してしまうことだった。
改革者はこうやって「人」や組織を変えていき、業績回復につなげていくのかと感心した。
事あるごとにこの作品を読み返して自分を奮い立たせておこうと思った。
作中にも出ていたけど、カルロス・ゴーンってこうやって日産自動車の改革と業績回復をしてきたんだなぁ。確かに2年間でV字回復している。凄い。