高いところから失礼致します!

「苦しさはすぐに消える。諦めた事実は永遠に残る。」を心の中で連呼して、マラソン、ウルトラマラソン、超ウルトラマラソンを嗜む変態ドMランナーです。

 宮古島100kmワイドーマラソン:エメラルドグリーンの海に架かる池間大橋を走って感動の前半50km迄

1月11日日曜日、宮古島100kmワイドーマラソン当日。
午前5時のスタートに向けて、午前2時過ぎの普段なら有り得ない時間に起きて、シャワーを浴びて目を覚まして、相部屋のウルトラランナー達と共に、宿泊先のブリーズベイマリーナ宮古島からバスでスタート地点の下地公園へ。
午前5時近くはまだ夜明け前で真っ暗。
今回お世話になったのは、過去にヨロンマラソン久米島ラソンでもお世話になった、マラソンツアー会社のハートフルツアーさん。

島マラソンだと交通経路や宿泊先などの予約を個人でやるのが大変面倒なので、そちらを全てやってくれて、マラソンだけに注力できるツアーは大変便利。
そんなツアーに参加しているウルトラランナー達とスタートゲートの前で集合写真。
こんな朝早い時間に、100kmなんて常人では考えられない距離に挑戦するランナーがこれだけいる。凄いことだ。

沖縄といってもこの時間は肌寒いので、スタート前に冷えないように、ツアーテント内でリラックス。

今回の大会では、タイム測定にリストバンドタイプが採用されていた。
これまで出場してきた大会では、シューズの紐に計測チップを付けるタイプか、ナンバーカードに計測チップが予め付けられているタイプのいずれかであったが、リストバンドタイプは初めて。
ウルトラマラソンの場合、中間地点でシューズやウェアを替えるランナーが多いので、これであれば付け替える手間が省けて便利だ。これからはこのタイプが主流になるのかな。

午前5時、宮古島100kmワイドーマラソン、いよいよスタート。
10時間以上に走り続けるという、長い長い1日の始まりだ。
でも、それだけ自分の好きな事を集中してやっていられるなんて、かなり幸せ。
スタート時はまだまだ真っ暗。真っ暗の中を集団で走り続ける。
トレイルランニングやトレッキングなどで使用するケミカルライトを頭に装着しているランナーが多数いた。
やはり島なので、街灯は少ないので必要かとは思われたが、大会側がコースにライトを設置してくれたり、序盤は集団走行で前のランナーを追っていけばよいので、自分は持ってきていなかったものの、大丈夫だった。

こんな朝早くから大きなライトを軽トラで運んでくれて、コースを照らしてくれるなんて、大変有難い。ボランティアの方に感謝。

宮古島周辺には、来間島伊良部島下地島池間島大神島という5つの島があるが、そのうちのひとつの来間島とを繋ぐ来間大橋を走るのがこのマラソンの1つめのハイライト・・・のハズが、まだ午前5時30分くらいで真っ暗であり、来間大橋や宮古島の海の素晴らしさなどが全く分からず、普通の道を走っているのと変わらなかった。
来間大橋を走る時間帯を明るい時間にずらして欲しかった、とちょっとがっかり。
真っ暗なので、走りながら写真を撮ってもブレブレでうまく撮れず、来間大橋の写真はそれを示す石碑だけ。

10km近く、宮古空港近くの中心街に近づくにつれて、都会で見慣れているマクドナルドやファミリーマート、CoCoなどの24時間営業の店の看板が闇の中で輝く。宮古島にもあるんだなぁと思ったが、宮古島をバカにし過ぎだ。


宮古島の中心街のコースを越えて20km地点に到達。
この頃には、スタートから2時間が経って、ようやく明るくなってきた。

コースを走っていて振り返ると、宮古島に広がる広大なサトウキビ畑の上から夜明けを示す太陽が昇ってきていた。
ちょっと立ち止まって、宮古島から眺める夜明けの太陽をしばし眺める。大阪のビルの合間から眺める太陽とは何だか違う気がして、しばし見とれる。

20km以降は、宮古島の北部の海岸線を走るため、海の向こうには伊良部島と2015年1月31日に開通予定の宮古島伊良部島を繋ぐ伊良部大橋が見えた(写真ではうまく撮れていないが)。
地図で見ると、宮古島伊良部島は結構離れているように見えるのに、そこに橋を架けてしまう日本人の技術って凄い。全長3,540mで、通行料金を徴収しない橋としては日本最長となるそうだ。来年は伊良部大橋もコースに組み込まれたりするのかな。


この辺りで、コース沿いに宮古島の交通安全のシンボルとして有名な「宮古島まもる君」が初登場。
彼は島民や観光客に人気者だそうで、彼の土産品を昨日もたくさん見た。島内に19基が設置されており、全員が兄弟だそうだ。ランナー達は走るのを止めて記念撮影。


背が高いサトウキビ畑を傍目に一直線に続く道を北上すると、このマラソンにおける最大のハイライト、池間島とそこを繋ぐ池間大橋が眼前に見えてきた!

その前に30km地点に到達。

犬も我々ランナー達を応援。ありがとう!疲れている中に笑いをもらえた。

そして、いよいよ池間大橋にやってきた!
事前にコースを見ていて、この橋を走るのが1番楽しみだった。
しばし、ここまでの疲れを忘れて、橋の上からの風景や海を眺めたり、写真を撮りまくりながら走る。



このエメラルドグリーンの海!
どうしてこんな色になるんだろう、と不思議になる。

橋の上は風が吹きっさらしで風が強かったが、念願の橋を走って渡る事が出来てテンションが上がっている上に、体力も気力もまだまだ十分余裕だったので、かなり楽しかった。
「こんな素晴らしい橋を走る事が出来るなんて、これまで走っていて、ランニングを趣味にして良かったなぁ。」と本気で思えた。
雲から漏れる太陽の光が神々しくて、何だか神秘的な風景だ。

楽しい池間大橋の上を走り終えて、次は小さな池間島を1周だ。

池間島内は少しだけ集落があるだけで、あとは何にもない1本道。
30kmを過ぎて初めての登り坂が眼前に。
宮古島には山が無くて平坦な土地が多いため、トライアスロンなどの舞台になる事を知っていた事もあり、アップダウンがある事に驚いたが、いくら山が無かったとしてもこれくらいのアップダウンがあるのは当然だ。

登り坂を走って登りきった先には灯台を発見。

何にもない池間島内の1本道を走って、再び池間大橋を渡って宮古島へ戻る。


左手には大神島という宮古島周辺にある島の中で1番小さな島が見えた。

そして、右手には宮古島から突き出した西平安名崎が見えた。
宮古島の最北端の池間島には着いたので、次は南下して宮古島の東端にある東平安名崎を目指す。

池間大橋を再び渡りきって宮古島に戻ってきたところで40km地点到達。


そして、ここまで来るために走ってきた道を10km引き返して、50km地点の中間地点に到達。

ウルトラマラソンは長丁場になるため、必ず中間地点に大規模なレストステーションがあるのだが、この大会も50km地点の宮古特別支援学校にそれがあり、スタート前にここに届くように預けていた荷物を受け取って、休憩したり、着替えたりしてリフレッシュする。
過去に参加した四万十川ウルトラマラソンで、ここで休憩時間を決めずにダラダラと休み過ぎたのもあって、その後の関門でタイムオーバーになってしまった苦い経験(というか、そもそもその頃は100kmを走られる走力も無かったのだが)を教訓に、休憩時間は15分と決めていた。

ここまでフルマラソン以上の50kmも走ってきたのに、体力も気力も全然余裕。
これも7分/kmより遅くならないゆっくりペースをキープして走ってきたおかげだ。5時間30分近く走っているがまだまだ大丈夫。
15分間の休憩は不要ですぐにでも走り出したい気分だったのだが、残り50kmもあるので、調子に乗らずに、ウェアを着替え、汗をボディシートで拭き取ってリフレッシュし、携行補給食を補充して、後半スタート!
ここから先がフルマラソンの42.195kmでは味わえない、ウルトラマラソンの本当の醍醐味だ。