高いところから失礼致します!

「苦しさはすぐに消える。諦めた事実は永遠に残る。」を心の中で連呼して、マラソン、ウルトラマラソン、超ウルトラマラソンを嗜む変態ドMランナーです。

 サロマ湖100kmウルトラマラソン翌日、層雲峡観光をして帰阪

6月28日開催のサロマ湖100kmウルトラマラソンで今年も無事完走することができた後は、安心感と充実感、達成感などに溢れる最高の気持ち良さの中、同じく完走した相部屋の同志の方々5人と祝杯を上げ、ぐっすりと泥のように眠った。
翌6月29日月曜日、朝6時に起きて、ひと足早く朝7時20分の観光バスで相部屋の方々と別れを告げて宿泊ホテルを離れた。
通常のツアーのスケジュールであれば、女満別空港発、関西空港行の便は夕方であることを直前の行程表で知って、急遽、ツアー会社にムリを言って日帰りのオプショナルツアーを申し込んでおいた。
せっかく北海道に来たのに、夕方まで周りに何も無いホテルでじっと休んでいるのも退屈だし、100km完走後の脚の筋肉痛もSKINSのリカバリー用のコンプレッションタイツを履いているおかげもあってそれ程ひどくないので、時間を有効活用できて良かった。
「ただでさえ高額なツアー代に¥6,000を追加で支払ってオプショナルツアーに参加する物好きなランナーなんているのかな・・・」と当初は思っていたが、時間になってホテルの前に行ってみると、結構な参加者がいた。
昨日100kmを走っているのに、自分も含めて元気なランナー達ばかりだ。
バスは、サロマ湖のある佐呂間町から道東の内陸部へ向かう。
昨日のサロマ湖100kmウルトラマラソン後の号外だ。楽しかった昨日が蘇る。
昨日は暑過ぎず寒過ぎずのベストコンディションであった事もあって、走りやすかったのは自分だけではなかったようで、完走率はなんと82.7%!昨年の55.8%とは大違いだ。
毎年、コンディションが変わって読めない。これもサロマの面白さのひとつなんだなぁと再認識。

途中の国道沿いの休憩所では、たくさんのルピナスが咲いていて、とても綺麗だった。
そして、今日は天気も良くて暑いくらい。今日が本番でなくて良かった。
それにしても、北海道の広大な自然には本当に癒される。
道民であれば当たり前であろう何気ないこんな景色でも、都会暮らしの自分にとっては新鮮に思える。
ラソンが趣味になって全国各地に度々行くようになって以来、人工物ではなく、花や木、山などの大自然を見てその素晴らしさに感動を覚える自分に気づくようになった。
20歳代前半は都会に暮らして、最先端の物や情報、サービスに触れて刺激を受ける生活に憧れていたのだが、それを10年以上も続けている今では都会での暮らしに飽きてしまい、梅田や難波などの人が多い場所に行くのを極力避けるようになり、いつぞやの都会への憧れは全く無くなってしまった。
今では、今の仕事を辞めて、こういった自然溢れる土地に移住し、2003年にせっかく取得したのに全く使用していない薬剤師免許を使って薬剤師として生計を立て、休みの日には今のようにランニングなどの趣味に興じるようなのんびりした悠々自適な生活を送りたい、と思うようになった。
今の仕事で出世して、お金をたくさん貰ったり、地位を築くことなんかに全く興味は無い。
そもそもそんな実力は自分には無いことは自分で重々承知しているし、お金なんて、生活をしていけて、趣味に興じる事が出来るくらいにもらえれば十分だ。足ることを知った程々の生活がしたい。
今回、1年振りに北海道に来て、北海道の大自然に触れたことで、「将来、そういう生活を送る事が自分の夢だなぁ・・・」と確信になり始めた。

そして、このオプショナルツアーの目的地である層雲峡という峡谷に到着。
ここは大雪山国立公園に位置する断崖絶壁が有名な観光地で、大雪山の黒岳山麓にある層雲峡温泉は北海道でも有数の温泉街だ。
その温泉街にある層雲閣グランドホテルにある温泉で、昨日の疲れを十分に癒し、温泉の後は、ツアー参加者達と共に昨日のそれぞれの完走話を語り合いながら、豪華な料理を食べた。
ここにいる全員は、1日で100kmというバカげた距離を走るという筋金入りのドMの変態さんばかりなので、話はサロマ湖100kmウルトラマラソンだけにとどまらず、「こんな大会に出場して、こんな過酷な思いをしました!」という体験自慢などをしながら盛り上がった。

昼食を食べた後、バスの発車時間まで時間があったので、ツアーの方々と共に、層雲峡の断崖絶壁を見物に行ってきた。
両側が岩壁に囲まれていて、ここが峡谷にあることが窺い知れた。



層雲峡温泉で温泉と食事をした後は、帰阪するために旭川空港へ。

ここ旭川空港に来るのは初めてだ。
旭川と言えば、旭山動物園旭川ラーメンを思い浮かべる。
残念ながら、空港に来ただけで観光をする時間などは無いので、少しでも旭川に触れようと、旭川名物のお土産「き花」「蔵王」を空港のお土産売り場で自分用に購入すると共に、地元の両親にも同じものを郵送しておいた。
蔵王」、濡れ煎餅のような柔らかい食感の薄い生地に、ホワイトチョコレートが挟まれていて、とても美味しかった。

旭川空港の保安検査場の入口の上には、自分が北海道で絶対行ってみたい!と思っている場所のひとつでもある、富良野ファーム富田の写真が掲示されていた。
富良野や美瑛といえば、自分の好きな花のひとつであるラベンダーが有名だが、このファーム富田の写真を見ると、その素晴らしい彩りの光景に、この世のものかと目を疑いたくなる程、感動する。
広大な斜面に、ラベンダーの紫色の他、様々な色の花が植生されており、虹色の花畑になっていて、直に見たら相当感動しそうだ。この光景を生み出すためのファームの方々の苦労を想うとなおさらだ。
見頃は7月なので、まさに今頃、旭川の近くの富良野や美瑛は素晴らしい光景なんだろうなと想像する。
いつか行ってみたいものだ。1人ではなく、将来の伴侶と共に・・・。
http://www.farm-tomita.co.jp/

その後、17時過ぎの便に乗って、羽田空港で乗り継ぎ、伊丹空港に到着したのは20時過ぎ。
体力の疲れは今日でほぼ無くなったものの、翌日からまた刺激の無い平凡な現実が始まる事を思うと、気分はげんなり。
でも、つまらなくて刺激の少ない平凡な日々があってこそ、休みが刺激的で楽しいものになることは周知の事実なので、秋からのマラソンシーズンに向けて、シーズンオフの夏を少し休足しながらランニングを楽しんでいこうと思った。
しかし、昨日、100kmを走ったばかりなのに、既にその時の辛さは達成感に変わっており、「来年もサロマ湖100kmウルトラマラソンに出よ。」と思っている自分はかなりの病気だな、とつくづく思った。