高いところから失礼致します!

「苦しさはすぐに消える。諦めた事実は永遠に残る。」を心の中で連呼して、マラソン、ウルトラマラソン、超ウルトラマラソンを嗜む変態ドMランナーです。

 全米オープンテニス回顧録

8月末から9月13日までに開催された今年最後のグランドスラム全米オープンテニス」が開催された。
昨年準優勝で活躍が期待された錦織圭選手は、前哨戦から調子がイマイチだったのが響いてか、初戦敗退。
今回、第4シードをもらえた昨年度準優勝者且つ世界ランキング4位の選手が、これはやってはいけない。
世界のトップを維持し続けるには、ジョコヴィッチのような安定感が錦織選手には必要なようだ。
活躍を期待して、今回も気合を入れてニューヨーク入りした松岡修造さんも、錦織選手をはじめとする日本人選手全員が早々に敗退してしまって、流石に落ち込んでいた笑(この後、すぐにテンションを戻して世界のトップ選手の解説を始めたが)。

オーストラリアの名選手、レイトン・ヒューイットが本大会で引退。
全米オープンウィンブルドンで優勝した彼の全盛期である2000年、2001年の活躍、フルセットに及ぶタフな試合でも諦めないスタイルが懐かしい。
馴染み深い同世代のベテラン選手が引退して、世代交代が進むのを見ると悲しいものだ。

ビッグ4の一角、ラファエル・ナダルも3回戦で神がかった強さを見せたイタリアのフォニーニに破れて敗退。
今年初めに復帰したものの、最後まで調子が上がらず、連覇を繰り返してきた全仏オープンも負けたため、今年は無冠。コートから去る際のこの後ろ姿と無念の表情がかなり印象的だった。


女子のテニスはあまり観ないのだが、この人の試合は別。
カナダ人のユージェニー・ブシャール
綺麗なだけではなく、健康的な身体、そしてピンクと白のウェアに、蛍光黄色のシューズを合わせるファッションセンスが素晴らしい。
それに、テニスをしている時の汗がよく似合う。
やはり、「化粧をして綺麗に繕っている女性よりも、汗を流して一生懸命にスポーツをしている女性の方が美しい!」という我が一家言、持論を再確認した。

真剣な表情のブシャールも美しいが、本大会では混合ダブルスにもオーストラリアの問題児であるニック・キリオスとのペアで出場していたようで、そこでの表情豊かに楽しそうな姿にもうっとり。

ポイントを決めた際にペアで抱き合う際のこの舌を出した表情は、何度もハイライトで観た。
シングルスの4回戦の前に、ロッカールームで転倒して脳震盪を起こして棄権。今年は調子を落としていたようなので、来年はもっと試合を観たいものだ。


女子はセリーナ・ウィリアムスが優勝して、年間グランドスラム(1年間で全豪・全仏・全英・全米全て優勝)の快挙達成かと思っていたら、準決勝で敗退し、決勝は誰も予想していなかったイタリア人対決。
負けた瞬間、すぐに荷物を持って早々にコートから去るセリーナ。折角の偉業のチャンスを逃して無念だろうな・・・


そして、大好きで応援しているロジャー・フェデラーは、今大会絶好調。
34歳で引退の声が囁かれている中、そんな声を掻き消すかのように、当たり前のように決勝進出。
今回、「セイバー(Sabr=Sneaky attack by Roger)」というセカンドサーブ時にネットに向かってダッシュしてリターンするという技を編み出し、度々試合で出して、相手の意表をつき、ポイントを獲っていた。
34歳にして更なる進化をし続け、まだまだ若手に負けない強さを持つフェデラー。同世代として見習いたい存在だ。
4回戦では地元アメリカのビッグサーバーのジョン・イズナーをサーブに苦しめられながらも倒し、準々決勝ではウィンブルドンでベスト4のフランスのガスケも一蹴。


大好きだったレジェンドのアンドレ・アガシさんも、フェデラーのプレイを見て観てこの笑顔。相変わらず人の良さそうな顔をしていらっしゃる。

そして、準決勝。フェデラーvsスタニラス・バブリンカのスイス人対決。
全仏オープンテニスで優勝したバブリンカなので、そう簡単には勝てないと誰もが思っていたと推測するが、結果はフェデラーの圧勝。

バブリンカも、今回のフェデラーには全く手も足も出ないので、試合中、ラインパーソンが待機する場所にあるボール避けの上に座って途方に暮れる姿が印象的だった。


決勝は、誰もが観たかった一戦である、ATPランキング1位と2位のノバク・ジョコヴィッチvsロジャー・フェデラーの世界最強決定戦。
ジョコヴィッチも準決勝で昨年優勝のマリン・チリッチに圧勝しているので、お互い、体力的にも万全なコンディションでの対戦となった。

ジョコヴィッチに第1セットを奪われた後、フェデラーが第2セットを奪い返す大接戦。

「この勢いで第3セット以降も!」と思ったが、そこはさすがのジョコヴィッチ。第3セット、第4セットを獲っての完全優勝
絶好調のフェデラーをしても勝てないこの強さ。さすが世界1位のジョコヴィッチだ。
何よりも、今年は全豪・全英・全米で優勝、全仏で準優勝と安定感があり過ぎ。当分は誰も敵いそうにない。


これで今年のテニスの4大大会は全て終了してしまった。
寂しい気がするが、9月には日本で楽天オープンテニスがあるし、年末に開催されるATPワールドツアーファイナルもある。
ATPランキング8位以内の選手が出場できるこの試合で、錦織選手の復調した姿を観たいものだ。