高いところから失礼致します!

「苦しさはすぐに消える。諦めた事実は永遠に残る。」を心の中で連呼して、マラソン、ウルトラマラソン、超ウルトラマラソンを嗜む変態ドMランナーです。

 50歳代でサブスリー、70歳代でサブフォー

1月16日土曜日のNHK BS1「ランスマ」では、自分も出場した2015年11月23日開催の「大田原マラソン」の模様が放送された。
自分が出場した大会だからという以外にも、「50歳代でサブスリー(フルマラソンを3時間以内で完走)達成」を目指す、市民ランナーの中で最も有名な指導者である金哲彦さんの模様が放送されるので、とても楽しみにしていた。大会当日に現場にいたので、達成できたかどうかは知っているのだが、達成に至るまでの過程が興味深かった。

昨年のフルマラソン完走者25万人の中でのサブスリー達成者はわずか3.1%。もう市民ランナーの域を超えている。

そして、サブスリーで走ろうと思ったら、1kmを4分15秒で42.195km走り続けなくてはならない。自分は普段練習をしていてもこんなペースで走ったことが無い。到底考えられないペースだ。

金さんは約1年前にこの目標を宣言され、年齢による身体の衰えなども考えて、大会当日のかなり前から入念なコンディションの調整とトレーニングに取り組まれていて、ここまでやるのかと感心しきり。
坂道ダッシュで、太ももを引き上げる筋肉である大腰筋を鍛えられていた。自分も最近走っていると臀部辺りの筋肉に違和感を感じ始め、太ももが上がらなくなり、ストライドが狭くなってペースが落ちる傾向にあるので、こういう練習をしたら走力が上がるんだろうなぁと参考になった。

そして、大会前日。「大田原マラソン」の舞台である栃木県大田原市にて、この制限時間4時間という競技性が高い大会に第1回大会から連続28回も出場されている70歳代の地元ランナーの方が紹介されていた。
28年も前からサブフォー(フルマラソンを4時間で完走)を継続されて、70歳になってもそれを続けているすごいランナーだ。


毎朝3時50分に起きて、4時から約10km程走っているらしい(10分で着替えるのも何気にスゴイ)。
いくら走るのが好きであっても、毎日の早朝ランニングなんてストイックな事は自分には出来ない。
が、それを継続してきたが故に身についた走力と精神力、そして自信がこの実績に繋がっているのだろう。

そうして鍛えて健康を維持して病気にならないため、医療費もかからないので、その浮いた医療費をマラソンのエントリー代に充てているそうだ。これには笑った。
毎日のように病院に行くのではなく、毎日走る事で身体を鍛えて健康を維持し、生き生きとした人生を送る。まさに理想的な人生だ。将来、自分もこうありたい。

そして、大会当日。スタート&ゴール地点の美原公園陸上競技場、そしてこの後に雨が降り出すことになるどんよりとした天候。懐かしい。

金さんはこんな雨模様のコンディションを物ともせず、最後までサブスリーの4分15秒/km以内を維持。
このペースで走られたら、撮影のために並走するスタッフも大変だ。

無事、2時間57分で完走され、無事、サブスリー達成!
大腸癌を克服された後、かつ50歳代でもサブスリーができる。そして、その有言実行振りに感服。

70歳代の市民ランナーの方も、無事、3時間58分で完走され、29年連続且つ70歳代でのサブフォー達成!
自分はこのとき3時間48分でゴールしていたのだが、年齢は倍近く上の人生の大先輩でありながら、10分しか違わない。見倣わなければ。

50歳代でサブスリー、70歳代でサブフォー
ゴール後は無事完走して目標を果たした達成感からか、2人とも最高の笑顔。生き生きとしている。
雨の中で走っていたこともあって、ゴールした後は極寒だったことを思い出したが、寒さなんて42.195kmを走る苦しさに比べたら何てことはない。
ラソンは、本番に至るまでの練習や本番での道中が苦しかった分、こうしてゴールする度に達成感と最高の気持ち良さが得られる。この笑顔の裏にある2人の心中がよく分かる。
この気持ち良さを一度知ってしまったら、自分のようにどんどんハマっていく中毒性がマラソンにはある。これは止められないな。