高いところから失礼致します!

「苦しさはすぐに消える。諦めた事実は永遠に残る。」を心の中で連呼して、マラソン、ウルトラマラソン、超ウルトラマラソンを嗜む変態ドMランナーです。

 いわて銀河100kmチャレンジマラソン:絶不調ながらも無事完走!

2016年6月12日開催の「いわて銀河100kmチャレンジマラソン」当日。
午前4時30分のスタートに向けて、深夜1時過ぎに起きて準備をして、北上駅前のバス乗り場に集合。
ド深夜にウルトラランナーがぞろぞろ集結する光景はだいぶ見慣れてきた。
スタート地点の岩手県北上市・北上運動総合公園に到着。
バスに預けておいた自分の荷物を他のランナーが誤って持っていってしまうトラブルもあったが、早めに向かっていた事もあって焦らずに大会事務局に対応をお願いして、無事、荷物が返ってきて、スタート地点には問題無く、並ぶことができた。


スタートの午前4時30分が近づいてくると、空が明るみ始め、いわて銀河100kmチャレンジマラソンがいよいよスタート。こんな時間にこれだけのランナーが一斉にスタートし始めるのは異様な光景。

北上運動総合公園を1周した後は、北上市の何にもない田園をずーっと走る。
20kmを過ぎた辺りで花巻市へ。


30kmを過ぎると、花巻温泉郷に通ずる銀河なめとこラインに到着。ここから登り坂が始まる事を覚悟する。


なだらかな登り坂を走り続けて40km。
登り坂が多い為か、たった40kmなのにかなり疲れてしまった。
その上、ここまでずっと変わりない景色である田園と林道のコースに気分が少々ウンザリ。
そして、ここのところ、練習などで全力で10km走ったり、長距離を走ると、左臀部に違和感を感じ、強く押すとしこりがあるようになり、「左足裏の足底筋膜炎の痛みが無くなったかと思えば次はコレか」と呆れていたのだが、案の定、ここに来てその症状が現れてしまった。
それにより、どんどんストライドが狭くなってペースダウン。序盤からかなり苦しい展開になってしまった。

40kmを過ぎて、完全に人家が無くなり、峠越えの登り坂になった。これは豊沢ダムだ。まだまだ登り坂は終わらない。



そして、ここに来て、日が照り始めで気温が上がり始めた。
気温が高くて汗だくになりながら、この峠越えでの登り坂。かなりキツイ中盤だった。
急な登り坂では已む無く歩きも入り始めた。エイドではしっかり水分補給。お米のミルクなる初めて飲む飲料も。


50km過ぎて、57.5kmの最高点迄に続く登り坂とトンネルがこのレースの中での最難関。
噂には聞いていたが、中盤に来て、あの延々と続く登り坂は確かに辛かった。


「最高点迄、あとちょっと、あとちょっと」を連呼しながら、トンネルが終わるのを耐え続けて走り、57.5km地点のエイドステーションに到着した時にはほっとひと息。
このレースでの最難関の箇所を無事走りきる事が出来た。
とにかく暑かったので、被り水をして、コーラを飲んでひと休み。疲れた時のコーラは最高だ。


ここから66.5kmのレストステーションまでは下りである事は知っていたので、快調に下りを走った。


レストステーション手前の西和賀町の高下集落に到着した時には、気温が30度に達する暑さ。これはキツイ。

レストステーションに到着。
この暑さ及びここまでの登り坂で疲労困憊だったので、通常のウルトラよりも長めの休憩をとり、着替えて気分転換をした後、臀部の違和感が相変わらずだったので、鎮痛薬を服用して、残り34kmに臨む事にした。

この後は下り基調であったこともあって、前半よりも俄然調子が上がってきた。
前半、登り坂や臀部の違和感で満足に走る事が出来なかった事もあって後半で巻き返しだ。

70kmから90kmまでは待っていたランナーズハイがようやく訪れ、ペースをアップして下り坂を駆け下りた。
暑さもあったが、暑さには慣れているし、雫石町に行くための峠越えの林道コースに入れば木陰が多くて涼しかったので、エイド毎に被り水をすれば、それ程気にならずに走る事が出来た。

雫石町の手前のエイドでは、氷で冷やされたコーラ1缶がランナーに振る舞われて、とても嬉しかった。コーラを飲むと腹が膨れてゲップが出るのだが、炭酸飲料の喉越しの誘惑に負けて、思わず1缶飲んでしまった。


ゴールがある雫石町に入って、あと10km。アップダウンが多い林道コースが終わって、最後はフラットな市街地コースだ。


雫石町の住宅には、6月を代表する花として大好きな「アリウム・ギガンチウム」が咲いていた。紫色のボール状の形をしている面白い花だ。今年もこの花を見られて良かった。

町民の方々やボランティアの方々も沿道で「おかえりさなさーい」の嬉しい応援。
ボランティアの方から笑顔での放水を受けた。

序盤と同じような田園地帯の中を走りながら、ようやくゴールの雫石総合運動公園に到着。


そして、いわて銀河100kmチャレンジマラソン、無事、ゴール!


タイムは、12時間24分もかかってしまった。
ウルトラの自己ベストは10時間25分なのに、2時間も多くかかってしまった。
これも、アップダウンが多いコースに、暑さと臀部の違和感というコンディションの悪さが相まってのものだろう。
そにれ、100kmを通して景色は田園もしくは林道コースという単調さ。
今回もカメラを片手に写真を撮りながら走っていたのだが、ほとんど被写体が無かった。
「新緑溢れる大自然の中を走る事ができるなんて何て楽しくて非日常なんだろう」と今になっては思うのだが、レース時は不調であった事もあって、心にそんな余裕が無かった。
こういうコースの特徴を知らない初出場者にはとても厳しい大会だった。
後半に少し盛り返したが、全般を通して低調で苦しい内容だったので、サロマやOSAKA淀川ウルトラマラソンのようなフラットなコースの100kmとは全く勝手が異なり、こういうアップダウンが多い100kmはまだまだ攻略が難しい事を痛感。

無事、100km完走して、岩手県の名物である南部鉄器製の完走メダルをゲット!


翌日月曜日は有給休暇が取得できず、朝からいつも通り出勤なので、日曜日中に帰阪するために、雫石総合運動公園を17時に出発するバスでいわて花巻空港へ向かって帰阪した。
16時20分過ぎにゴールして、100km完走の余韻に浸るヒマもなかった。
もし、もう少し遅かったら、盛岡から新幹線で帰阪しなくてはいけないところだった。
早得で伊丹空港行の最終便を予約していて、キャンセル不可であったので、走りながらヒヤヒヤしていた。
平日だけではなく、休日もこんな無茶な事をしていたら、疲れが溜まってサロマにも影響が出るので、しばらく休足。
5月に入って、炎上中のプロジェクトに異動になった事で仕事が一気に激務になり、満足に走る事が出来ていない状況の中で、予想通り、散々なレースであったが、何とか11回目となる100kmを完走出来て良かった。