高いところから失礼致します!

「苦しさはすぐに消える。諦めた事実は永遠に残る。」を心の中で連呼して、マラソン、ウルトラマラソン、超ウルトラマラソンを嗜む変態ドMランナーです。

 隠岐の島ウルトラマラソン:2回目の完走よりも島民の方々の応援に感動!

2018年6月17日日曜日、隠岐の島ウルトラマラソン当日。
スタート地点の西郷港へは宿泊先の隠岐プラザホテルから徒歩5分もかからないので、朝5時のスタートに向けてゆっくり起床。
準備運動を兼ねて、西郷港をブラブラ散歩。5年前もこの鬼太郎とネズミ男の像を見たな。


夜が明けて空が明るみ始めたところで、島民に見送られながら、地元の少女の号砲により、隠岐の島ウルトラマラソン、スタート!


西郷港の海岸沿いのコースを走っているうちに夜が明けた。隠岐の島の夜明けだ。美しい。

5km手前から早速、登り坂が始まる。
結局、この隠岐の島ウルトラマラソン隠岐の島を1周するので、フラットな集落→アップダウンが多い峠→集落→峠の繰り返しである事は5年前の経験から把握済み。




隠岐の島ウルトラマラソンのコースはアップダウンが多くてキツイ分、島を挙げての一大イベントとして、島民の方々の応援がスゴい。
島のキャパを見込んでエントリー数を抑えていることもあり、ランナーがバラけて、沿道の方々が自分1人だけに目を見て応援してくれる。
皆さん、ゼッケンNo.で名簿から名前を探してくれて、「大木さん、頑張れ!」「大阪の大木さん、遠いところから来てくれてありがとう!」などと声を掛けてくれ、そのお心遣いに涙が出そうになった。



48km地点のレストステーションには10時30分前に到着。
このアップダウンの多いコースの中に、登り坂も走って50kmを5時間台で走られたのは上出来。
レストステーションから50kmの部のスタート地点がある水若酢神社がある辺りを過ぎ、60kmに至る迄は束の間のフラット区間

60kmを過ぎた辺りから5年前に四苦八苦した激坂の峠越え3連発。それを知っていて覚悟していた上に、5年前程の暑さは無かったので、何とか登り坂を攻めの早歩きで登ってクリアできた。

そんな坂道でも登り切った頂上からの日本海の景色は素晴らしくてとても癒された。

60kmを過ぎた辺りから後ろのランナーを気にして、何度も振り返る。
何故ならば、50kmを6時間30分以内に走れば、漏れなく毎年50kmの部に出場の川内優輝選手に抜かれるのがこの大会のハイライトのひとつだからだ。
自分は60km過ぎのコース屈指の激坂の1つ目を歩いて登っている時に、大会側の先導者から川内選手の通過が知らされ、恐らく坂で1番スピードが遅い川内優輝選手に抜かれた。
それでも坂を走っているとは思えないスピードに驚愕。
コース上で同じランナーとして世界レベルの走りを体感出来るのはこの大会だけで、とても貴重な経験が出来た。


2つの峠を越えて70kmの手前では、島民の方々が宴会をしながら我々を応援。良い気なもんだ笑

本大会は、大会側が準備するエイド以外にも私設エイドがとにかくたくさんある。
それらのおもてなしを無下には出来ないと全部応えていたら、ついつい飲み過ぎてしまって、疲れた胃のキャパがオーバーし、2回も強制リバースする羽目に笑
3つの峠を越えた75km辺りからはアップダウンが控えめなコースが続く。
90km地点で隠岐の島は1周するのだが、残り10kmは隠岐世界ジオパーク空港の方へ廻り道。緩やかな登り坂が続き、最後の頑張りだ。
95kmを過ぎた最後の急峻な坂道を歩いて登っているところで「おかえりなさい」の横断幕に、島民の方々による「よく頑張ったねぇ。大変だったでしょう。」の労いの御言葉が嬉しかった。

最後の下り坂を駆け下りると、赤い橋が見えてきた!
あれを越えれば、ゴールのレインボーアリーナは目と鼻の先。

もう1km手前ともなると、沿道でたくさんの応援で応えるのが大変。
皆さん、名前で応援してくれる上に、「大木さん、お疲れ様!」など声を揃えて応援してくれるので、もう涙が出そうになった。

99.9km地点にある最後の坂、虹見坂を登った先がゴール!





完走タイムは、12時間33分。
後半の登り坂は走る事が出来なくて不甲斐なかったが、5年前は14時間もかかっていたので、かなりの成長が見られて良かった。

そして、2回目の隠岐の島ウルトラマラソンの完走以上に感動したのは、島民の方々の応援の素晴らしさ。
そのお陰で、とても楽しい12時間を過ごす事が出来た。
盛大な応援をして頂けた島民の方々へは感謝の気持ちしかなく、沿道で応援を受ける度にその気持ちを伝えて、何だか1年分の「ありがとう」をこの日1日で伝えたような気がした。
5年振りに出場して、何て心温まる大会なんだろうと再認識。
数多くウルトラマラソンに出てきたが、ここのホスピタリティは一番かも。
しかも、島根県で開催されるウルトラマラソン3本を予定通り完走する事が出来て、「島根ウルトラの神」受賞決定!