高いところから失礼致します!

「苦しさはすぐに消える。諦めた事実は永遠に残る。」を心の中で連呼して、マラソン、ウルトラマラソン、超ウルトラマラソンを嗜む変態ドMランナーです。

全仏オープンテニス2019回顧録

今年もテニスの赤土、クレーシーズンがやって来た。
1週目の金曜夜に行われた錦織圭選手の3回戦の試合には感動した。
3回戦のジェレという初めて聞いた選手との戦いはファイナルセットまでもつれ、2ブレイクダウンの0-3の大劣勢に、自分も含めた多くの日本人は諦めただろうが、本人は諦めていなかった。
ここから盛り返してタイブレイクを制して逆転勝ち。
とにかく土壇場での粘りと逆境で諦めないメンタルが彼の持ち味。さすがだ。

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そして、基本、錦織選手以外の日本人の試合は観ないのだが、デルポトロvs西岡選手との2回戦も素晴らしかった。
復活したデルポトロ相手にフルセットまでもつれ、最後は力尽きたものの、デルポトロも疲労困憊ながら、勝負が決した直後、西岡選手にお辞儀してハグ。
先に負けた西岡選手がコートを去る時には、疲れてくたくたのハズなのに、トップ選手の彼がわざわざ立ち上がって拍手で西岡選手を見送る姿に感動。
デルポトロは強さだけではなく、紳士的な態度で人間もできている。
彼が怪我から復活したときにも感動したが、今回は彼の振る舞いに感動した。
いい選手だなぁ。
彼の笑顔に人間性が滲み出ている。
全くゆかりのないアルゼンチンの選手ながら大好きだ。

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そして、錦織選手は続く4回戦で、地元フランスのルカプイユ相手に、完全アウェーながら、2日に旦る2戦連続のフルセットマッチを制して、さすがのベスト8進出だったが、準々決勝の赤土の王者・ナダルに完敗。
この絶対王者と闘うチャンスに向けて、ここまでで明らかに闘い過ぎ。
最大の敵と戦う前に既に体力が残っておらず、疲れていて何もさせてもらえなかった。
試合前から勝敗ほ見えていた。
全豪オープンテニスでも、ジョコヴィッチとの準々決勝の前に同じような状態に陥り、途中棄権したので、全く同じ展開だった。
さすが、マレーが欠けたビッグ3の壁はいまだに高過ぎる。
グランドスラムのトーナメントで最後まで戦い抜くには、如何にストレートで下位ランクの選手を退けて体力を温存し、2週目に入るかが重要だ。
一体、いつになったら越えられるのか・・・

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ベスト4が出揃い、男子はシード4位迄が順当の勝ち上がりで、相変わらずのこの顔ぶれ。
ビッグ3の変わらぬ安定の強さには、毎回、驚愕を覚える。
これまでの実績を見ると、ATPツアーでは若手が活躍しているものの、グランドスラムでは彼らが譲らない。
2006年から10年以上、ビッグ4がグランドスラムのタイトルを席巻し、4人以外でタイトルを獲った事があるのは、デルポトロ、ワウリンカ、チリッチの3人だけという驚異の成績。
まだまだ若手の高い高い壁であり、世代交代を許さない事実を見せつけられて安心した。

試合の合間に流れた特集で他選手が語った彼らの強さの所以は、毎年、最後まで残る体力を備えた安定感stability、他ツアーとは異なるグランドスラム特有の5セットマッチのロングゲームに、2週間に亘るトーナメント戦の戦い方を知っている経験値achivement、戦う前からその名前の大きさに負けた気分になってしまう存在感presence、とのこと。
なるほど、実際に戦った事がある選手達が言う事は違う。
フェデラー曰く、他ツアーは短距離走で、グランドスラムはマラソンみたいなものだそうだ。然り。

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全仏オープンテニスの準決勝は、テニスファンの誰もが待ち望んだナダルvsフェデラー
注目の一戦であったが、ナダルが終始圧倒。
ここまで4年振りの全仏でも強くて絶好調だったフェデラーをストレートで破る恐ろしい程の強さ。

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その後のジョコヴィッチvsティーはフルセットでティームが勝ち上がるとは思わなかった。
この日は強風が吹き荒れる悪コンディションで、ジョコはそのコンディションの悪さに文句タラタラで自滅的なカンジ。
みんな同じ条件で闘っているのに・・・
ここが同じ条件であっても文句ひとつ言わず、素直に完敗を受け入れるフェデラーとジョコの違い。
そして、決勝もナダルが圧巻の強さだった。
昨年と決勝同カードで、昨年と違って1セット取られるものの、その後の2セットを驚異の勢いで、全仏オープン12回目の優勝という快挙を達成。
前人未到にも程がある恐ろしい実績成。
ナダルが引退した後でも誰もこの記録を打ち破れないだろう。
さて、次のウィンブルドンは、芝の王子・フェデラーの活躍を期待!

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