サロマ湖100kmウルトラマラソン:絶好調の中、サブ10ならずも10時間14分完走で自己ベスト更新!
2019年6月30日日曜日。
2014年から連続して6回目の出場となる、サロマ湖100kmウルトラマラソン当日。
午前1時過ぎに起きて、北見市内のビジネスホテルを2時過ぎにバスで出て、バスの中で仮眠して3時半頃にはスタート地点の湧別町体育館に到着。
スタート直前になると恒例のトイレ行列が出来てしまうので、到着直後のランナーがまだ少ない頃にトイレに行っておくのがこれまでの経験からの学び。
室内でストレッチしながらゆっくり準備をして4時半過ぎにスタート地点に整列した。
午前5時スタートだとまだ暗いウルトラマラソンが多い中に、緯度が高い北海道の道東は4時にもなれば日中と同じくらいに明るい。
昨日の雨は止んで涼しいという絶好のコンディションの中で、今年もサロマ湖100kmウルトラマラソン、午前5時にスタート!
最初はランナー行列で自分のペースで走れないのはお馴染み。
湧別町をぐるっと1周して湧別総合体育館前に戻って来てから、サロマ湖に向かっての一直線のコースを走る。
ゴールドのゼッケンは20回以上完走者の称号であるグランブルーの証。番号が若い程、今回で第34回大会となる初期から参加されているレジェンドランナー。素晴らしいご実績。尊敬に値する。
10km走ると、この日の舞台となるサロマ湖が右手に見えてくる。
この頃は例年通りに空が雲に覆われていて、サロマンブルーなサロマ湖は今年も見られないと思っていた。
続いて20kmを目指すフラットなコースを走っていると、折り返してきたトップランナーとすれ違う。
トップ集団には、2週間前の隠岐の島ウルトラマラソンでご一緒した川内優輝選手の弟で、プロウルトラランナーの鮮輝さんもおられた。
スタート直後はペースが遅かったが、ランナーがバラけ始めてからはキロ5分30秒くらいのペースで走れるようになり、順調に40kmを通過して、オホーツク国道を外れてサロマ湖に一番近づくコースへ。
この辺りから曇り空の合間から太陽が出始めて暑くなってきたが、気になる程ではなかった。
ここからフラットなサロマのコースの中でも少ないアップダウンがあるが、ペースを落とさず走って登った。
そして、前半50km地点を通過。
なんと4時間50分。キロ6分以内がここまで維持出来た。
あわよくば、市民ランナーのグランドスラム(フルマラソン:サブ3、ウルトラマラソン:サブ10、富士登山競走:完走)のひとつ、サブ10(10時間内完走)を狙えるペース。
ここのところのウルトラマラソンでは長崎橘湾岸で217kmを完走出来たし、野辺山でもコースベストが出て調子が良かったものの、仕事の忙しさで満足な練習が出来ていなかったので、サブ10なんてムリだと思っていたが、この日は暑くも寒くもないベストコンディションだし、自分のコンディションも持病の左臀部痛は出ていなくてベストなので、これは狙うしかない!
年1回の100kmのタイムを狙うガチレース!!
この貯金10分をどこまで保てるか!!!
・・・と思ったものの、そう簡単にはいかず。
54.5kmのグランティアホテルサロマ湖のレストステーションにて、着替えはしない作戦で速く出ようとしていたものの、携行補給ジェルの補給に、珍しくトイレに行っていたら時間を使ってしまい、あっという間に10分の貯金を使い果たし、次のサロマ湖沿いの60km地点でちょうど6時間。
サブ10を狙うには、残り40kmを更にペースを上げて走るしかないのだが、ペースは維持出来ても上げる事は出来そうになく、半ば諦めモード。
60kmを過ぎてキムネアップ岬に向かう途中には曇りが晴れ始めて青空が。
青空に広大な畑。如何にも北海道らしい景色で、とても気持ち良かった。
キムネアップ岬のサロマ湖畔沿いのコースは、青空の下でのサロマ湖のサロマンブルーを久し振りに見られて感動。
紫色のハマナスもちらほら咲いていて、最高のコンディションだった。
ここで、ウェルカムパーティ―でご一緒したお馴染みのタカムラさんに追いついた。
少しだけ会話をして、「サブ10はムリそうですが、出来る限り頑張ります。」「オオキさんの後、30分でゴールします。」とエールを交換し合って先に行かさせて頂いた。
タカムラさんとエールを交換したためか、魔女の森直前のエイドでジェルを服用してエネルギー補給をしたためか、その後の魔女の森で完全に復活。
60km前後で疲れが出始めて辛い時間だったが、ここでペースを上げて走られて、前を行くランナーをどんどんパス。
魔女の森の中の魔女達やその後のお馴染みのサロマニアンの方々の屋根の上からの応援も受けて、快調に走る事が出来た。
後半、陽が出てきて暑くなってきた事もあって、炭酸飲料を飲みたいのにずっとガマンしてきていたのだが、70km手前のエイドでやっと北海道限定の炭酸飲料・リボンナポリンが出てきた。
「待ってました!」とボランティアの方に伝えて、2杯ガブ飲み。
体力的にも精神的にも辛いところである、70km地点から鶴賀リゾートまでの一直線の何にもないコース4kmに、鶴賀リゾートからワッカ原生花園の入り口までの湿地帯の退屈なコース5kmも、前半のペースよりは落ちているものの快調に走れて、80km直前のワッカ原生花園の入り口に到着。
ワッカ原生花園に向かう森の中で80km通過。
50km地点で10分の貯金があったのに、80km地点で10分の借金。
あーあ、これはもうサブ10は絶望的・・・
森の中を走って抜けた先には、最後の難関・ワッカ原生花園!
2014年に初出場した際に猛暑で苦痛でしかなかった後、ずっと曇り空で真っ白なワッカ原生花園に大荒れなオホーツク海しか見られなかったが、今年は4年振りの快晴。
青空とオホーツク海の絶景コラボのワッカ原生花園で走られて最高の気分の中でのラン。
小刻みなアップダウンが続く片道9kmのワッカ原生花園も、最初は苦痛でしかなかったが、6回目ともなれば慣れたもの。
まだまだ余裕はあったので、しっかり走りきることが出来た。
お馴染みのワッカ原生花園途中での撮影にも余裕で応えた。
歩いていると延々に続く一本道も、走っていればあっという間に折り返し地点に到着。
この橋の登り坂も走って登る!
折り返した後、橋の上から走って来たワッカ原生花園を望むと絶景だった。
これまでこの橋の上は強風で大変だった思い出しか無かったが、こんな素晴らしい景色が広がっているとは知らなかった。
思わず立ち止まって撮影。透き通った青空に、ワッカ原生花園の緑色が素晴らしい。
折り返して90km地点。勝負のあと10km!
昨年はここで胃をやられて気持ち悪くなってペースダウンしてしまったが、今年は大丈夫。
ワッカ原生花園を走り切って抜ける前に、今年もここの名物・エゾスカシユリを拝む事が出来て良かった。
今年はサロマ湖沿いでハマナスに、エゾスカシユリも見られて良かった。
98km地点のワッカ原生花園の入り口に走って戻って来た。
「ふぅ~、今年もやっとここまでやって来れた!」とひと安心。
昨年は90km過ぎに胃をやられてしまって、ワッカ原生花園で吐けないとここまでガマンしていたが、ここで思わず吐いてしまって、酸っぱい胃液(呑酸)が出てきた苦い思い出を思い出した。
ここまで来れば残り2km。
しかし、ここを出た直後、10時間が経過してしまって、ジ・エンド。
サブ10はやっぱりムリだったかぁ・・・と無念。
最後の2kmはウィニングロード。
目標のサブ10はムリだったので、ゆっくり走って、勝利を嚙みしめた。
常呂町スポーツセンターの前になってたくさんの応援を受けながら右に曲がるとゴールゲートが見えてくる。
今年も6年連続でここに辿り着く事が出来た!
そして、6年連続のゴール!感無量!!
6回目なので、両手で「6」を表してゴールテープを切った。
タイムは、10時間13分30秒。
前半50kmで10分の貯金を作ったのに、後半、それをあっという間に使い切ってしまった。
最後まで十分に走り続けられたので、後半のある程度のペースダウンは想定内として、後半のエイドでの休み過ぎが原因だろう。
やはり、100kmを通してキロ6分ペースで走られる走力では、サブ10達成には不十分である事を思い知らされた。
でも、このタイムは100kmの自己ベスト!!
2017年3月のOSAKA淀川ウルトラマラソンで出した自己ベスト「10時間24分」を久し振りに更新する事が出来た。
ここのところ調子が良かったが、まさか100kmの自己ベストを更新できるとは思わなかった。
目標にしていたサブ10はムリだったが、これは十分な実績でとても嬉しかった。
6枚目となる完走メダルをゲット!
今年のメダルは、100kmの自己ベスト更新の達成感もあって、例年より断然嬉しかった。
ゴール後、ワッカの折り返しですれ違ったタカムラさんとはそれ程距離が離れていない事を確認したので、ゴールゲートの傍で休みながらゴールを待つ事に。
疲労困憊でヘロヘロになってゴールされたタカムラさんと合流して、お互いの健闘を讃え合い、着替えた後は、フェアウェルパーティーで一緒にホタテ入りカレーを食べて、今日の感想や今後のレース予定などを話してお別れした。
それにしても、暑くも寒くもないベストコンディションのサロマに、自身のコンディションもベストで、ウルトラマラソン100kmの自己ベストを更新できるという結果が得られて、過去6年間で最高の100kmだった。
やっぱりサロマは最高!
そして、いよいよこんな鈍足ランナーの自分でも、ウルトラマラソンのサブ10達成が目前に迫って来た。
サブ10の夢はまた来年以降に・・・
そして、サロマンブルーに向けて、あと4回!