小江戸大江戸200k:30時間以内完走は出来ずも走れただけでも感謝!
2020年2月22日土曜日朝8時、新型コロナウイルスの影響で各地の大会が続々と中止になる中、小江戸大江戸200kは予定通りのスタート(2020/2/22、8:00)。
たくさんの出場ランナーで大混雑している蓮馨寺のスタート地点(今であれば3密なので厳禁だ)では準備して荷物を預けた後、ラン友の方々と挨拶したかったが、この大混雑では全く会えず、先日の奄美HANAHANAウルトラランでご一緒したケンゴさんとタカハシさんとだけ簡単に挨拶。
道中でお会いすればいいかとスタート。
実際、小江戸コースではたくさんのラン友さんと再会してご一緒することが出来た。
アベさん、ワカバヤシさん、チッチさん、スズキさん、トクドメさん、イズミダさん、ハセガワさん、ノムラさん、タシロさん。
こうやって全国のラン友さんと再会でき、道中にお会いして会話しながら走る事ができるのも超ウルトラマラソンの楽しみさのひとつだ。
何にもない殺風景な平野を10km走って荒川沿いに出た。
昨年はこの荒川コースが大荒れで、春一番のような強風に見舞われて前に進むのが大変で余計な体力を使ってしまい、この後に影響してしまったが、今年は風ひとつない穏やかさで助かった。
最初のエイド、21kmの吉見エイドに到着(2020/2/22、10:25)。
ここでは鴻巣市在住で、奥出雲のおろちウルトラや日本100マイルクラブのいにしえの道でご一緒したオオコシさんが応援に来られていて再会。元気を戴いた。
この先の荒川土手は、毎年、菜の花ロード。今年も天気が良くてキレイだった。
手島エイド(2020/2/22、11:40)を過ぎて、荒川沿いコースも終盤。
朝にこういった鶏舎があるのどかな場所を走っているのに、夜には東京の都会を走っているというギャップの大きさがこの小江戸大江戸200kの醍醐味のひとつ。
荒川沿いコースを終えて、交通量の多い国道140号線沿いを走って51kmの浄恩寺エイドに到着(2020/2/22、13:50)。
昨年は強風で体力を使ってしまってバテバテだったが、今年は調子が良かった。
そこから国道254号線を延々と走り、小江戸コースの最後のエイド、72kmの唐子エイドに到着(2020/2/22、16:19)。とても順調。
例年、どこで日が暮れてしまってヘッデンの装着が必要になるかで順調かどうかが分かるのだが、今年は85km手前の圏央道川島インターチェンジを過ぎたあたりで、少しだけ例年より速い程度だった。
その後、233kmの部に出場され、今年はご都合でDNFが決まっているために抑えて走られていたハセガワさんに引っ張ってもらって、蓮馨寺に無事ゴール(2020/2/22、18:47)。
ハセガワさんには、毎年、最後の川越バイパスで自分が蓮馨寺に向かっているところに、蓮馨寺を折り返しておかわりして走っているところですれ違って声を掛けてもらっていたので、そんなスピードランナーとご一緒出来て光栄だった。
ハセガワさんは、黒字に白抜きのゼッケンで、その番号が「4」である事からも分かるように、233kmの部で毎年上位に入られるだけでなく、神宮の24時間走でも上位に入られるようなスゴイご実績のランナーで、そんな方と知り合いになれたのがこの大会でのハイライトのひとつだった。
小江戸コース91kmは、10時間40分かかってしまって、目標にしていた10時間以内の走破はムリだったものの、例年より少し速いタイムで戻って来られ、かなり順調だった。
お馴染みのカップラーメンを食べて、上だけ着替えて防寒対策をし、19時30分頃に大江戸コースのスタート。
ここまで順調だったので、意気揚々とスタートするも、なかなか調子が上がって来ず。
例年はこの川越街道を快調に走っていられたのだが、今年は全然調子が上がらなかった。
英インターチェンジの手前のコンビニで「調子が上がらないなぁ」と嘆きながら、座り込んでしまう始末。
いつか調子は上がって来るだろうと待ちながらガマンのランを続けて、無事、約30kmに及ぶ川越街道の終わりを告げる熊野町の交差点に到着。
ここから走りやすい山手通を走り、無事、128kmの成願寺エイドに到着(2020/2/23、0:46)。
今年も長かったぁ。やっと楽しみにしていた鹿カレーが食べられる!
成願寺エイドを出ると、例年身体が冷えるので、すぐに走り出して身体を温める必要がある。
第1チェックポイントの東京都庁前に到着(2020/2/23、1:24)。
さて、ここからが新コース。
地図を見ながらゆっくり代々木駅まで走るも、後続からランナーがやって来たので、ここからはそのランナーについて行く事にした。
第2チェックポイントの新国立競技場に到着(2020/2/23、1:55)。
これが新国立競技場かぁとその大きさに感動するも、次は深夜ではなく、日中に見てみたい。
ここで近くにお住まいの長崎橘湾岸スーパーマラニックや奄美HANAHANAウルトラランでご一緒したカオリさんが応援に来られていて、元気をもらえた。
この後も新コースを1人で走るのは不安があったので、この後も周りの試走を繰り返して新コースを熟知されているランナーについていくことにして、第3チェックポイントの東京タワー(2020/2/23、2:42)、皇居沿いにある北の丸公園に到着(2020/2/23、3:29)。
この後は、新型コロナウイルスの影響で使用できなくなってしまった小伝馬町のエイドの外に出来た簡易エイドまで他のランナーとご一緒し、そこからは単独走(2020/2/23、4:06)。
第4チェックポイントの勝鬨橋に到着(2020/2/23、4:40)。
ここは東京本社がある聖路加タワーが近くにあって、本社に来る時は築地で宿泊していた事もあったので、土地勘もあった。まさか、こうやってこの築地を走る事になるとは思いもよらなかった。
ここからコースを知らなかった事もあって、次のおしなりエイドまでやたらと長く感じた。
新コースが終わって、やっと東京スカイツリーの前のおしなりエイドに到着した頃にはバテバテ(2020/2/23、6:02)。
例年、200kmを通して眠気は無いのだが、相当疲れてしまって、5分程、仮眠するハメに。
仮眠した事で眠気が取れて、おしなりエイドを出ると、午前6時過ぎですっかり夜が明けてしまって明るくなっていた。
あぁ、今年もここで夜が明けてしまった。
ということで、完走時間は30時間を越えてしまうことがほぼ確定してしまいガッカリ。
28時間台で完走した2年前はこの後の浅草寺でも暗かったので、あの頃の調子を取り戻したいなぁと思いながらラン再開。
ここでペースが同じでご一緒したのがゴジラさん。
同じ岐阜県出身で噂に聞いていた方で、各地の超ウルトラマラソンに出場されている有名な方で、ご実績を聞いていると、毎年、さくら道国際ネイチャーランに出場されているとのこと。
自分も今年のさくら道国際ネイチャーランに選出された事を告げると、大変驚かれていて、そのノウハウをいろいろ教えて頂けた。
この方について行けば、さくら道国際ネイチャーランの完走も見えてくる!と思い、この後もついていって、この後の秋ヶ瀬エイドまでほぼ一緒のペースで走らせて頂いた。
このゴジラさんと知り合いになれた事もこの大会のハイライトのひとつ。
5つ目のチェックポイントの浅草寺(2020/2/23、6:44)、最後のチェックポイントの鳥越神社(2020/2/23、7:02)。
この後も調子がイマイチでありながらも、東大赤門前、駒込駅、王子駅、赤羽駅の熟知しているコースを過ぎて、179kmの高島平のエイドに到着(2020/2/23、9:51)。
ここまで全然調子が上がらなかったが、終わりが見えてきてようやく調子が戻りつつあった。
高島平を走って、いよいよ最後の難関、荒川沿いにやって来た。
堤防の階段を上って、これからの延々と続く荒川沿いコースを望む。
「今年も雲ひとつない快晴で、これは暑くなるなぁ」と思いきや、春一番の強風で大荒れ。
この風であれば、雲も無くなるわ、と納得。
荒川沿いコースに入る直前のコンビニで、ウェアを脱いで、飲むアイスも手に持って暑さ対策を万全にしてここに来たのに、この日は全く暑く無く、その代わりに向かい風でどれだけ走っても前に進めなくて、とても苦労した。
しかしながら、強風で歩いてしまいそうなものを、調子が上がって来てここまで満足に走れなかった分、「風に負けるか!自然に負けるか!!」の意気込みでゆっくりながらも走る事が出来た。
そのためもあって、意外と早く荒川沿いコースを走り終え、最後のエイドの秋ヶ瀬エイド191kmに到着(2020/2/23、12:11)。
強風でテントが倒壊するのではないかと思われる程にブルーシートが揺れて心配だった。
ずっと絶不調であった大江戸コースも終盤になってようやく調子が上がってきた。
最後の川越バイパス15km。
初参加の時はこの延々と続く殺風景の川越バイパスが地獄のように長かったが、参加を重ねる毎にこの川越バイパスの攻略方法が掴めてきた。
今年もここで調子が上がって来たので、190kmを越えて一番良い走りが出来た。
しかし、向かい風は相変わらず。強風にさらされながら粘り強く走り、無事、川越市内に入る事が出来た。
市内に入れば建物があるので、強風には晒されずに済んで、ホッとした。
しかしながら、反対方向からは233kmの部に出場のランナーが力強く走って来る姿を見ると、「このコンディションの中に再び強風吹き荒れる川越バイパスに戻っていくとはスゴイなぁ」と感心。負けた気分になってしまった。
そして、観光客で溢れる蓮馨寺に戻って来たゴール!(2020/2/23、14:31)。
小江戸大江戸200k、無事、5年連続の206km完走!
こんな状況の中に通常開催してくれることに感謝しながら、快調に走れた小江戸91kmに比べ、大江戸115kmは本当に苦しかった。
新宿の成願寺からの新コースを試走無しで臨んだ事でその後はゆっくり走らざるを得ない状況で、試走していなかったことを後悔。
最後の難関の荒川沿い&川越バイパスでの春一番の強烈な向かい風に見舞われ、全く前に進まない中で最後まで走れたのが唯一の救いだった。
結局、タイムは206kmを30時間半。
今春の大一番、さくら道国際ネイチャーランで250kmを35時間内での完走に向けて、30時間以内での完走を狙ったが、このタイムはギリギリだ。不安しか残らない結果にガッカリしてしまった。
でも、道中、たくさんのラン友さんや偉大なご実績を持つ先輩ランナーと再会&交流出来て楽しかった。
それに、もう1週間遅かったら、恐らく中止になっていただろう。
現にこの小江戸大江戸200kを最後に、各地の大会は全て中止。
自分はこの前の京都マラソンも小江戸大江戸200kも走る事が出来、ギリギリまでマラソンを楽しむ事が出来た、世のランナーの中でも幸運で、本当に幸せなランナーだ。
軒並み中止になる大会がある中に通常開催してくれた大会側には大感謝!
今回、233kmの部のランナーの雄姿に魅せられたので、来年は233kmの部に調整しようかな。
それもまずは新型コロナウイルスが終息して、普段通りの生活が早く戻ってくることを祈念するばかりである。