高いところから失礼致します!

「苦しさはすぐに消える。諦めた事実は永遠に残る。」を心の中で連呼して、マラソン、ウルトラマラソン、超ウルトラマラソンを嗜む変態ドMランナーです。

 いびがわマラソン・ずぶ濡れの中での完走

11月11日日曜日、いびがわマラソン揖斐川町に向かう為に朝5時過ぎに起床して、親に車で揖斐川町まで連れて行ってもらう(両親には感謝!)。
交通の便が悪いところにあるため、岐阜県民はみんな自動車で来るだろうと思い、早めに向かうことにした。そのおかげもあって、それほど渋滞に巻き込まれずにスタート会場の揖斐川町の中央公民館に到着。

1万人が参加する大会なだけあって、やはりすごい人だ。
会場の中央にはステージがあって、そこで開会式。
毎年来られている、ランナーの間では大変有名な金哲彦コーチや、岐阜県が生んだ金メダリストの高橋尚子、女優の西田ひかるも来て、伝統ある有名な大会であることを実感した。


また、今回は、金哲彦コーチと共に、ランスマというNHKの番組に出演している中村優というタレントもゲストランナーとして来ていた。我々と共にフルマラソンを走るそうだ。
やっぱり可愛いなー。ランニングをしている女性ってだけでより可愛くみえる。
一緒に走ってみたいものだ。


2013年5月に開催予定で、自分も毎年参加している「高橋尚子杯ぎふ清流マラソン」を、高橋尚子自身がPRされていた。自分も握手して大会パンフレットを受領。
金メダリスト、そして国民栄誉賞受賞者と握手してもらって、大変光栄だ。

朝10時。いよいよスタートだ。スタート地点は、1万人のランナーでごった返す。

高橋尚子もスタート地点で我々ランナーを見送ってくれた。

昨日すき焼きを食べ過ぎたことも不安のひとつだったが、もうひとつの不安は天候だ。
スタート時は雨は振っておらず、アナウンスでは、降水確率は80%が50%に下がったと言っていたが、かなり怪しい。
案の定、スタート直後から雨が降り始めた。
これは雨の中の過酷なフルマラソンになりそうだ。
スタート直後、幼稚園児や小学生達が休みなのに集まってくれて応援してくれた。
雨の中なのに応援をしてくれて、本当にありがたい。「頑張ろう!」という気持ちになった。




揖斐川が見えてきた。ここからずっと揖斐峡と呼ばれる揖斐川沿いを走り続ける。
それにしても天気が悪いなぁ。


10kmくらい走って揖斐峡大橋という大きな鉄橋に差し掛かる。
天気が良かったら、ここからの紅葉の眺めは最高なのだろうが、雨なので台無しだ。


揖斐川沿いを走り続けると、本格的に雨がひどくなってきた。
カメラもこの通り、レンズに水滴が付着してまともに撮れない。今回は仕方ないな。



そんな大雨の中でも、ボランティアの方々や沿道の地元の方々が雨の中で奮闘する我々を応援してくれて本当に嬉しかった。俺だったらこんな天候の中に応援はしに来ないだろう。


そして、中間地点の21kn地点に到着。
これよりももっと奥に行くと、貯水量日本一を誇ることで有名な徳山ダムがあるそうだ。
ここまで昨日食べ過ぎた影響が出ないかを心配して、ペースを相当抑え目に9.5km/hくらいで走ってきたこともあって、全然余裕で走ってこられた。
どうやら天候はバッドコンディションであるものの、自分は絶好調のようだ。心配していた胃も大丈夫。しっかり昨晩のすき焼きの肉を消化してくれたようだ。
それに、往路はアップダウンが激しくて厳しいコースだと聞いていたが、全然余裕だった。先々週のトカラ列島や先週の暗峠の坂道に比べたら、全然へっちゃらだった。


そんな嬉しさから復路は一気にペースを上げる。
そうすると、どんどん前にいるランナーを追い越していくので、それがランナーズハイにつながる。
前半ペースを抑えておくと、後半こういった楽しさがあることを再認識した。
しかし、ずぶ濡れになったウェアを着続けていると、体温が奪われて相当寒かった。
そんな時に30km手前でホッとステーションという温かい揖斐茶を振る舞ってくれるエイドがあって助かった。身体が温まって再スタート。

30kmを越えた。絶好調でまだまだ大丈夫。ゴールが見えてきて、俄然テンションが上がってきた。

おっかさんステーションという味噌汁を提供してくれるエイドを発見。
温かそうで美味しそうだったけど、ペースを落としたくなかったし、実家の母親が作った赤だしの味噌汁の味には敵わないであろうから、ここは感謝しつつスルー。

揖斐峡という山の中をコースが終わり、37km地点にやってきた。

この大会、コースのあらゆるところに我々ランナーを勇気づける言葉が書かれた看板が設置されていた。
地元の走友会の方々や園児、小中高生達が作ってくれたらしいが、あまり他の大会で見た事が無い試みで結構有り難いなぁと思った。
ランナーにとって走っている最中は、如何に走っている辛さを忘れて他ごとを考えるのかが重要なのだが、こういう看板があると束の間ではあるが辛さを忘れさせてくれる。
ランナーの提案から実現したのだろう。good ideaだ。


39km地点では、スイーツステーションと呼ばれるエイドを発見。
この大会はエイドも充実している。でも、固形物は完走後にたらふく食べるので、ここはガマン。

そして、ゴールも目の前、最後の堤防沿いのコースにやって来た。
雨ガッパを来て、雨の中を沿道の方々が応援してくれた。有り難い。
それに応えるためにもラストスパートで一気にペースを上げる。



最後にペースを上げたので苦しくなりながらも、ゴール!
いやぁ、スタートからゴールまで終始雨が降っていて大変なフルマラソンだった。


そして、タイムは、4時間34分。
2012年3月の種子島ロケットマラソンで出したベストタイムである4時間28分には及ばなかったものの、この雨の中でよく頑張った、俺!
ちょっと残念だったのが、ゴール時の会場の盛り上がりは今ひとつだったこと。
本当はこの大会、たくさんの応援団や園児、小中学生が沿道で応援してくれたり、ハイタッチをしてくれたり、ゴールでは高橋尚子達が出迎えてくれたりとホスピタリティに溢れた楽しい大会のハズなのだが、この日は大雨のためにゴールに帰ってくる頃には全て引き上げてしまったか、中止になってしまったみたいで、この大会の醍醐味を味わえずに非常に残念だった。
そりゃこんな雨の寒空の下で何時間も我々を待っていたら、確実に風邪をひいてしまう。
俺が親だったら、子供は早々に家に帰らせるだろう。

そして、完走後にこの大会名物の「ようがんばりんさった(岐阜弁でよく頑張ったの意味)タオル」をゲット!これが欲しかった。

そして、中日新聞社の号外もゲット。

完走後の達成感と充実感も束の間、走るのを止めると、雨に濡れたウェアに体温を奪われて一気に急激な寒さを感じ始めた。ガクガク震えるくらいのひどい寒さだ。
明日から大阪に戻って仕事なので、速攻で着替えて、迎えに来てくれていた親の車に乗り、完走の余韻も束の間、早々に会場を離れた。
帰りにこの辺りの名物である、富有柿をお土産に買って帰る。
ふくよかに横に広がった形状が特徴的な柿で、とても美味しそう。

走った後は、両親と共に焼肉を食べに行った。走った後の料理は、遠慮無くたらふく食べられるので、本当に美味しい。
そして、その足で帰阪し、翌朝、いつも通り出勤した。
あの大雨の中で走ったにも係わらず、風邪ひとつひかずにピンピンしている自分の強靭な身体を再認識できたし、雨という過酷な環境でも最後まで好調を保って一度も歩かずに完走できたことは本当に嬉しかった。
これは今後のマラソンだけではなく、今後の人生での自信にもつながる。
本当に参加して良かった。
こういう過酷な状況だからこそ、挑戦のしがいがあるし、その辛さを乗り越えた先にこそ、成長がある。
然り。これは人生の真理だ。