高いところから失礼致します!

「苦しさはすぐに消える。諦めた事実は永遠に残る。」を心の中で連呼して、マラソン、ウルトラマラソン、超ウルトラマラソンを嗜む変態ドMランナーです。

 富山マラソン:前日に五箇山合掌造り集落、砺波平野の散居村へ

10月31日土曜日、3週連続のマラソンとなる「富山マラソン」に出場するために、富山へ向かう。
朝5時30分に起床して、ちょうど中継していた体操世界選手権での内村選手の前人未到の6連覇を見届け、彼の凄さに脱帽しながら大阪駅に向かった。

まずは、大阪駅7時10分発のサンダーバードに乗って約3時間かけて金沢駅へ。
10月18日開催の「能登半島すずウルトラマラソン」でも金沢に来ており、まさかこんな短期間で2回も北陸に来るとは思わなかった。


そして、金沢駅からは2015年3月14日の開通から2回目の乗車となる北陸新幹線の「つるぎ」に乗って、富山駅へ。
茶色と青色の北陸新幹線。格好良い姿だ。




富山駅に来るのはこれで2回目。昔、亡くなった祖父母と母親とで有名な宇奈月温泉に行く為に、富山駅から「富山地方電鉄(地鉄」に乗って行ったことがあるのを思い出した。



富山駅には、JR西日本北陸新幹線地鉄の他にも「あいの風とやま鉄道」が乗り合わせ、街中には「富山ライトレール」という路面電車が走っており、たくさんの電車が乗り合わせて魅力的な駅だ。
富山駅の中に路面電車が入っていく。富山県民にとっては当たり前の光景だろうが、県外から来た者にとっては珍しい光景だ。


富山駅に到着した後、前日受付をしている富山駅近くの富山市総合体育館へ。

受付会場では富山マラソンEXPOが開催されており、ゲストランナーのオリンピックメダリストの有森裕子さんのトークショーを聞いた。

富山マラソンのメインスポンサーのスポーツメーカーは、定番のMIZUNOやASICSではなく、珍しくGOLDWIN。The North Faceなどを展開してアウトドア製品に強い会社だ。
富山マラソンを全面に出しておらず、ファッション性の高い、他の大会では見掛けないようなデザインのTシャツだったので、思わず購入してしまった。
真ん中の青色が大会側の記念Tシャツで、右のグレーのTシャツがGOLDWINのTシャツ。
グレーって珍しい。数多くあって自宅の棚から溢れ出しているいろんな色のマラソンTシャツの中でもグレーは無い。
後から調べたところによると、GOLDWINの本社は富山県にあるとのこと。そりゃメインスポンサーに名乗りを挙げるのも納得。

前日受付を午前中に終わらせて、午後から富山駅前でレンタカーを借りて、せっかく富山に来たので、束の間の富山観光に出掛けた。
富山インタから北陸自動車道に入り、砺波市辺りで東海北陸自動車道に入って岐阜方面を走って、南砺市五箇山インターで降りてすぐの五箇山合掌造り集落のうち、菅沼合掌造り集落に到着。
合掌造り集落と言えば1995年に世界遺産文化遺産)に登録され、ここ富山県五箇山と我が地元の岐阜県白川郷にある合掌造り集落が有名だ。
白川郷には何度か行った事があるものの、五箇山には行った事がなかったので、この機会に是非行ってみたかった場所だ。
川沿いにある集落に行くために、駐車場からエレベーターで川沿いに降りる。
自分と同じ観光客の方が自分の好きな犬のコーギーを連れて集落を回ろうとしていた。エレベーターに乗るのが怖いらしく、乗ろうとしないところを飼い主に抱っこされてエレベーター乗り込んでいる姿がとても微笑ましくてかわいかった。触りたかったな。

菅沼合掌造り集落の中を散策。紅葉も始まっており、とても綺麗だった。




そして、この辺りに来たらお馴染みの五平餅を集落内で食べて腹ごしらえ。久し振りに食べた。いつ食べても素朴で美味しい。

そして、せっかくなので、我が地元の岐阜市でもお馴染みの国道156号線(地元では”イチコロ”と呼ぶ)を通って、もうひとつの相倉合掌造り集落にも行ってみた。


集落内には放水銃がたくさん。合掌造りの家は藁葺きで火に弱いので、火事で貴重な世界遺産が焼失することがないように、すぐに消火できるようになっているそうだ。毎年この時期に放水銃の一斉放水訓練がされるそうで、その光景を見るために写真家達が集まる事で有名だそうだ。

今回、五箇山の合掌造り集落を見られて良かったものの、観光地化されていて観光客が多く来ており、少々残念な気分になってしまった。
その上、天候も怪しくなって来たので、目的を果たした事もあって富山市に戻ることにした。
国道156号線を富山方面に向かって走る。
途中、もう一箇所行ってみたい場所があったので、国道156号線を外れて、砺波市鉢伏山という山を登る。
「となみ夢の平スキー場」というのがある山らしいが、車1台分の広さしかない細い山道で、対向車が来たらどうしようとドキドキしながら登ったものの、1台も現れず、ほっとしながら展望台に到着。
この展望台からの眺めが圧巻の光景。
広大な扇状地である砺波平野、そこにポツンポツンとある家々。
広大な平野の中に孤立した民家が散らばって点在するこの集落形態を「散居村」と呼び、孤立しているが故に各民家には屋敷林と呼ばれる防風・防雪林があることもあって、広い緑の海に島が転々としているような光景だ。




素晴らしい景色に感動。しかも、ここに来ているのは自分だけでこの景色を独り占め。
そして、ここから眺める夕陽は更に素晴らしいようだ。是非見てみたかったが、そんな時間までいたら明日に影響が出るので、この写真でガマン。田んぼに水が張っているので、より島に見える。スゴイ。
ここに来る事が出来て良かった。五箇山に行けた事よりも感動を覚えた。またひとつ、自分好みの場所が増えた。

この日、本当はもう一箇所行ってみたかった場所として、氷見市雨晴海岸があったのだが、この日は天気が悪くて、海岸の後ろに見える立山連峰は見られそうになかった上に、運転に疲れ始めていたので、行くのは断念。この写真だけでガマン。いつか行ってみたいものだ。

帰りは高速道路を使わずに富山市に戻り、レンタカーを返してホテルにチェックインした後は、富山駅内で富山名物を食べて腹ごしらえ。
まずは、富山ブラックラーメン。駅内にある西町大喜というこちらでは有名な店で初めて食べてみた。麺は太麺で、スープの黒色は濃い醤油の色だ。汗を流す労働者のために作られた塩分濃度が高い濃厚醤油スープなので、かなり塩辛いが、これはこれでうまい。

そして、お馴染みのます寿司
美味しいものの、めちゃくちゃ美味しいかと言われればそうではない。
都会でいろんな食べ物を食べて舌が肥えてしまった現代人にとっては、悲しいかな、伝統的な郷土料理は概して来たらとりあえず一度は食べておこうというものになってしまう。

そして、せっかくなので、駅内で売られていた白エビの天ぷらも食べた。どうせなら、白エビの刺身をのせた丼ぶりを食べてみたかったが、さすがにそんなに食べられなかった。

この日、富山駅前のアパホテルに宿泊したのだが、この日はハロウィンであったこともあって、夜になるにつれて仮装した若者達がたくさん集まってきた。調べてみると、どうやら朝までハロウィンのイベントがあるようだ。
ホテルの窓から繁華街を歩く仮装をした女の子達を眺めていると、目の保養にとても良かった。
そして、富山駅前の繁華街を、富山マラソンに出場するジャージ姿のランナー達と、ハロウィンの仮装をした若者達が闊歩する異様な光景がとても面白かった。
3週連続のマラソンも疲れは全く無し。万全の状態で富山マラソンに臨むことが出来た。