高いところから失礼致します!

「苦しさはすぐに消える。諦めた事実は永遠に残る。」を心の中で連呼して、マラソン、ウルトラマラソン、超ウルトラマラソンを嗜む変態ドMランナーです。

 しまなみ海道100kmウルトラ遠足、完走!!!

しまなみ街道最後の橋、「来島海峡大橋」へやって来た。


延々と続く長い橋で、この頃になってくると、写真を撮る余裕も、夕焼けを愛でる余裕も、大好きな音楽を聴く余裕もまったく無し。
精神状態も冷静さが欠けていて、「いったいこの橋はどこまで続くんや!」と思わず声に出してしまった程だった。
こんな長い橋を作った日本人の技術を恨めしく思ったし、しまなみ街道を嫌いになりそうなくらい精神的にも体力的にも限界に近かった。
そんな状態でもなんとか前へ足を進められたのは、以下の基本姿勢を意識することを継続していたから。

疲れているときこそ、基本に戻る。
①疲れてくると前屈みになってくるので、背筋をピンッと伸ばして走る。
②肩のこわばりをほぐすために、極端なくらい、肩の上げ下げを繰り返す。
③スースーハーハー(2回吸って2回吐く)の呼吸法を声に出すくらい極端に実施する。

これを意識すると、極限状態にあるはずなのに、自然と足が1歩前に出た。そして走り始めることが出来た。
「この姿勢はマラソンに限らず、仕事でも人生を生きる上でも同じだな。」と、こんな状態なのに笑えてきた。
そして、「来島海峡大橋」をようやく渡り終えて、91.9km地点のエイドステーションに到着した頃には20時過ぎ。日もとっくに暮れて真っ暗。

もうピントを合わせて写真を撮っている余裕もなくなってきた。
残り8kmで制限時間の21時まで1時間も無いので、いよいよやばくなってきた。
90kmも良く走ってきたなぁ、と感心しながら、ゴールも見えてきたので、最後の頑張りでゴールを目指す。
今治市に入ってからはコースは真っ暗で、周りにもランナーがいなかったので、住民に聞きながら今治城を目指す。
しかしながら、全然今治城が見えてこない。
なんとか、残り2km地点のところまで到達。

ここまで頑張ってきたものの、残り2kmを越えたところで21時になってしまって、タイムアップ。
う〜ん、残念。やはり現実は厳しい。
しかし全力で頑張った結果なので仕方が無い。
そして、ようやく今治城へ到着。


今治城を過ぎたところで、残り1kmの地点までやってきた。
近くにいたランナーから「タクシーでゴール地点まで行きませんか?」と誘われたが、最後まで自分の足で100kmを走破したいという重いがあったので、断ってゴールまで向かうことにした。

21時30分頃、歩きながらゴール地点のテクスポート今治に到着。
感動のゴール!、、、というカンジで迎えてくれると思っていたが、ゴール地点は撤収作業中。
ランナー達も帰り支度中で、出迎えるどころではないといった様子だった。
制限時間を越えているのだから無理もないのだが、もうちょっと祝福して欲しかった。。。


係員に「ゴールに今着いたんですけど・・・」と話して、荷物を受け取ってタクシーで今治市内のホテルへ向かう。
なんだか全然ゴールした感動を味わえないままにあっさり終わってしまった。
制限時間内ではないので、完走賞も完走メダルも無し。
なんだか今日の16時間超の頑張りを全否定されてしまたカンジで残念な気分だった。
しかし、「100kmを自分の足で走りきった!」というのは揺るぎない事実。
胃のダメージによる吐き気と筋肉痛で身体がボロボロだった。
ホテルの温泉で束の間の疲れを癒し、23時近くにゴールに着いたという同期の帰りを待って就寝した。
よく頑張ったなぁ、俺。
今日は3時起きだったし、完走の達成感と充実感に満たされて自己満足に浸りながらよく眠れそうだ。