高いところから失礼致します!

「苦しさはすぐに消える。諦めた事実は永遠に残る。」を心の中で連呼して、マラソン、ウルトラマラソン、超ウルトラマラソンを嗜む変態ドMランナーです。

 全豪オープンテニス回顧録1:錦織とフェデラーの活躍

1月13日より開幕した2014年最初のグランドスラム全豪オープンテニスが始まった。
オーストリアメルボルンで開催されている試合の模様をWOWOWで連日生中継してくれるものの、ほぼ時差が無い中で放送されるため、全部の試合を観るワケにいかないが、この2週間は仕事終わりに結果を確認したり、観たい試合を録画して観たりするのがささやかな楽しみ。
日本期待のエース、錦織圭は昨年のベスト8進出を彷彿とさせる程の大活躍だった。
日本はこんなに寒いのに、南半球のオーストラリアは前半40度を超える猛暑で、1回戦はフルセットで苦しめられたものの、2回戦、3回戦は相手をストレートで一蹴して、今回も当たり前のようにベスト16まで勝ち残った。
グランドスラムにおいて、日本人選手で世界の16人まで残れるようになった事は凄いことだ。
しかし、次のステップであるベスト8の壁はさすがに高かった。
立ち塞がるは世界ランキング1位のラファエル・ナダル
昨年の全仏オープンで対戦した時は、序盤で敗色濃厚で、格の違いの感が否めなかったが、今回はどうか。勝つ事は無いであろうが、差は詰まっているかな。
いざ観戦すると、激戦だった。
錦織はナダルを振り回す場面が何度もあり、これまでの試合で1度も無かったサービスダウン(相手に有利なサービスを破ること)を4回奪い、あわやサービングフォーザセット(自分にとって有利なサービスを取ればセットポイントを奪えること)という場面があり、世界ランキング1位を焦らせて本気にさせた。
ただ、さすが世界ランキング1位。勝負どころは逃さず、結果的には3-0のストレート勝ち。
でも、恐ろしく内容の濃い激戦のストレート負けだった。昨年のストレート負けとは大違いの次回が期待できる内容だった。勝負どころでのアンフォースドエラー(凡ミス)さえなければ。。。


観客も錦織の活躍に大盛り上がり。一方的な3-0のゲームでここまでの盛り上がりは無い。

そして、もうひとつの楽しみは大好きな選手である、ロジャー・フェデラーの復活。
これまで数々の大会で優勝し、4強の一角と言われながらも、昨年は振るわず、グランドスラムで一度も優勝が無く、フェデラーの時代の終焉がちらついたのだが、今大会は絶好調。
世界ランキングも6位まで落ちてしまったので、4回戦で強敵のジョー・ウィルフライ・ツォンガと当たり、接戦が予想されたが、意外にも一方的な展開で3-0であっという間に一蹴。

準々決勝でも、4強の一角であるアンディ・マレーを3-1で破って、ベスト4へ進出。


子供のファンもフェデラーに大注目。
WOWOWは、こういう試合外の映像も試合の合間に流すのでセンスが良い。

そして、準決勝の相手は、ラファエル・ナダル
過去に数々の名勝負を繰り広げてきた2人の対決がグランドスラムで久し振りに実現。
この大会において、世界中が1番注目した試合だったであろう。
(決勝戦のチケットをこの準決勝のチケットと交換して欲しいと願い出たファンもいたらしい。)
ナダルは、昨年の成績が「欠場→優勝→1回戦敗退→優勝」って、明暗がくっきり分かれてる。

何度も対戦してきた2人。両者、お互いを尊敬し合い、激戦必至。


と思いきや、この日のナダルは絶好調。
錦織の方が追い詰めたのではないかと思うくらい、フェデラーに3-0のストレート勝ち。
ここまで好調であったフェデラーでも敵わないこの強さ。
間違いなく、本大会は優勝するのではないだろうかと思わせるには十分な内容だった。


ナダルの愛称「ラファ」の旗を客席で掲げるこの女の子、かわいいなぁ。

絶好調のナダルと対戦するのは、4強の一角であるノバク・ジョコヴィッチを倒した、フェデラーと同じスイスのスタニラス・パブリンカ
世界ランキング8位で初めてグランドスラムの決勝まで勝ち進んだ。
腕に以下のようなタトゥーをしている事でも有名。
名言だ。ちょっと好きになった。

やることなすこと 何もかもうまく行かなかったとしても気にすることはない
またやって また失敗すればいい
前より上手に失敗すればいい
−劇作家 サミュエル・ベケット



ただ、自分の中で事実上の決勝戦であったナダルvsフェデラーが呆気なく終わり、熱も冷めてしまった。今のナダルに敵う相手はおらず、優勝はナダルだろう。
来週から仕事終わりの楽しみが無くなってしまって、ちと淋しい。