高いところから失礼致します!

「苦しさはすぐに消える。諦めた事実は永遠に残る。」を心の中で連呼して、マラソン、ウルトラマラソン、超ウルトラマラソンを嗜む変態ドMランナーです。

 佐渡トキマラソン:いざ、佐渡島へ

4月25日金曜日、いつもより早めの夜20時に会社を出て、速攻で家に帰って着替えて荷物を持ち替え、一路、タクシーで梅田スカイビルにある高速バス会社へ直行。
何とか21時20分発の新潟行きの深夜高速バスに乗る事が出来たが、やはり、平日の会社終わりの無茶な移動は慌ただしいので、今後は控えようと再認識。
最近の深夜高速バスは安くて寝やすくて良いのだが、早々に消灯してしまって、あっという間に寝る以外、やることがなくなってしまう。
せっかく音楽を聴きながら、読書タイムに入ろうと思ったのに、残念。
翌朝26日土曜日の8時頃に新潟港に到着。
佐渡島に行くための佐渡汽船の乗り場。
佐渡島と言えば、朱鷺(トキ)だ。これから日本で朱鷺が住む唯一の場所へ行く。テンションが上がってきた。

テンションが上がるものの、10時20分の出航まで待ち合い場で待ちぼうけ。
普段、仕事で慌ただしい毎日を送っているので、こういう何もしない時間も旅の醍醐味。

佐渡汽船で新潟港から佐渡島に行くためには、時間がかかるものの、安くて自動車も運ぶ事が出来るカーフェリーと、値段は少し高めなものの、たった1時間の運航で人だけを運ぶ専用のジェットフォイルがある。
ここは、少しでも早く佐渡島に行くために、ジェットフォイルを選択して、いざ佐渡島へ。

このジェットフォイル、水中翼船なので、停止時および低速では通常の船と同様、船体の浮力で浮いて航行するが、速度が上がると翼に揚力が発生し、次第に船体が浮上して離水、最終的には翼だけで航行するので、全然揺れなくて、凄い快適。
1時間前に出航していたカーフェリーにあっという間に追いついてしまったようだ。


そして、佐渡島両津港へ到着。佐渡島の山々の山頂にはまだ雪が残っている。

いよいよ佐渡島に降り立つ。


事前受付開始までまだ時間があったので、楽天で予約しておいた両津港近くの店でレンタカーを借りて、束の間の佐渡島観光。
最初は行ってみたかった「トキの森公園」へ。
せっかく佐渡島に来たので、早速、トキを見てみたかった。



トキ見物のために、トキ資料展示館へ。

トキ(朱鷺)の学名は、Nipponia nippon。名前からも日本を象徴する鳥だ。
現在、中国・日本・韓国を合わせた個体数は1,800羽くらいしかおらず、日本では佐渡島にしかいない。
日本では、2003年に最後の日本産トキの「キン」が死亡して、現在、生き残っているのは中国産の子孫のみとなっているそうで、人工繁殖されている。
そのトキ達をここで見る事が出来る。
まずは、レプリカから。


次に、トキのゆるキャラやぬいぐるみ。
このゆるキャラは、「サドッキー」と言うらしい。


いよいよ実物のトキを見るために繁殖ゲージへ!
しかしながら、トキがいるのは20m先・・・
デリケートな生物であるため、この距離なのは已む無し。


でも、これを見越して、望遠の一眼レフのレンズを持ってきた。

トキは近くで見ることは出来ないが、クロトキは近くで見ても大丈夫とのこと。

トキを間近で見られず、残念に思っていると、最近、トキふれあいプラザというもっと間近でトキを観察する事ができる施設が出来たとのことで、早速向かう。
その合間、園内は桜が満開。
大阪では桜の時期は終わってしまったが、佐渡島の春は、今が見頃。
まさか、また桜が見ることが出来るとは思わなかった。

たんぽぽも見頃。

トキふれあいプラザの中は、大きなケージになっており、2階からは止まり木の巣の上で卵を抱いている。

1階に行くと、トキの餌になるドジョウが放たれている池にトキがちょうど採餌していた。
そのおかげでかなり間近で見る事が出来た。いやぁ、運が良い。


ひと通り、トキを観察した後は、佐渡島でトキと共に有名な金山を見る為に、両津港は反対側にある佐渡金山に行ってみた。
佐渡金山も桜が満開。綺麗だ。桜並木を登って、かつての坑道があるところまで車で登っていく。

車を停めて、いざ佐渡金山の坑道跡へ。江戸時代に開発されたのがこの「宗大夫坑」だそうだ。

坑道内はかなりひんやり。震えながら、当時の姿を再現された展示物を見学。



坑道が終わった後には資料館があって、佐渡金山で採れた金で精製された延べ棒や小判などが展示されていた。


佐渡金山には坑道以外にも、佐渡金山を象徴するスポットがある。
佐渡金山の主要鉱脈のひとつである「道遊脈」を露頭採掘して、山頂が真っ二つに割れた山「道遊の割戸(どうゆうのわれと)」の写真を、ここに来るまで何度も見てきた。
是非見て写真を撮りたいと思うものの、なかなかベストスポットが無くて、周辺をウロウロ。
鉱山の名残が残る岡の上からの「道遊の割戸」。桜とのコントラストが美しい。


ただちょっと遠い。もっと近くまで行けないものかと諦めずに探していると、高任公園に辿り着いた。
ここから眺める「道遊の割戸」は圧巻だった。
その上、観光客が全くいないので、この絶景を独り占め!
ここに来るまで案内板が無く、自分も歩き回ってやっと辿り着いた為、恐らくこの公園があることを観光客達は知らないのではないだろうか。
誰もいないし、誰か来る気配もないので、小春日和の下、公園内のベンチに寝転がってのんびりする。
最高の景色、雲ひとつ無い青空、寒くもなければ暑くもない気候、誰もいない空間、うぐいすのさえずりのBGM。
あらゆる条件が揃った貴重なタイミングで、約30分程度、何もせずにただ佇すむ。
こんな贅沢な時間はない。
ここは素晴らしい穴場的スポットだ。
早くも佐渡島で一番好きな場所を見つけてしまった。


本当はもっと佐渡島内の観光スポットとして行きたい場所があったのだが、ホテルに帰る時間が遅くなってしまうし、明日のことを考えて、佐渡島観光はここで切り上げる事にした。
恐らく、佐渡金山のあの素晴らしいスポット以上に良い場所はないだろう。
両津港に戻って、明日の事前受付を済ませ、レンタカーを返却し、夕方にはホテルにチェックイン。
ホテル内の温泉で疲れを癒し、豪華な夕食で腹を満たし、明日に備える。
金曜日から今日までの強行日程の疲れもとれて、明日は万全の状態で臨めそうだ。