高いところから失礼致します!

「苦しさはすぐに消える。諦めた事実は永遠に残る。」を心の中で連呼して、マラソン、ウルトラマラソン、超ウルトラマラソンを嗜む変態ドMランナーです。

 佐渡トキマラソン:佐渡島の春(夏?)を感じてなんとか完走

4月27日日曜日、佐渡トキマラソン当日。
昨日からの小春日和が今日も続いての快晴。
絶好のマラソン日和、と言いたいところだが、朝10時スタートでスタート時間が普通の大会よりも遅い上に、日中は20℃を超えるという予報に、暑いレースになることが予想され、スタート前からかなり心配。
これまでも、調子が良かったレースは曇もしくは小雨で寒く、失敗レースはほとんどが快晴で暑い中だったこともあって、暑いレースは大の苦手(ほとんどのランナーがそうだと思うが・・・)。
覚悟して、レースに臨む。
両津港近くのおんでこドーム(「おでんこ」と必ず読み間違えてしまうが、「おんでこ」とは、鬼が太鼓を叩いて悪魔を払い、豊年を願う鬼太鼓という佐渡島伝統芸能のことだそうだ)で開催された開会式に参加。


開会式後、約1000人のフルマラソンの列に並ぶ。

朝10時スタート!ベストコンディションなので、楽しいレースになることを願って走り出す。
トキのゆるキャラも沿道で応援。昨日いた「サドッキー」とは違うな。いろいろいるみたい。

最初は、佐渡島にある唯一の湖である加茂湖湖畔を走る。
加茂湖の奥には、昨日、佐渡島に着いた時から印象的であった頂に雪が残っている金剛山が見える。
この後のコースでも、常に視線の先には雄大金剛山が見受けられ、我々ランナー達の走りを見守ってくれていた。

序盤、同じくらいのペースで走っていたランナーの中に、ヘルメットを被って、頭にタオルを巻き、汚れたツナギの作業着とゴム長靴を履いて走られているランナーが。
工事現場での作業終了後に駆けつけたような、ランニングを舐めているようなこのスタイル、即効性はないものの、じわじわ笑いが込み上げて来て面白かった。
途中のエイドで先に行かせてもらったのだが、完走できたのかな。。。

5km過ぎ、昨日行ったトキの森公園の道路標識だ。昨日行っておいて良かった。

10kmを過ぎると、一気に視界が開けて、国仲平野に広がる広大な田園地帯、そして山頂に残雪が残る金剛山を眺めながら、一直線に続く田園地帯の一本道を走る。
日本の原風景と思われるこの光景が本当に気持ち良かった。確かにここなら野生のトキが住んでいる事が納得できる。

あっ、あれは有名な佐渡総合病院だ。ここの病院は、かつて仕事でお世話になっていた有名な病院だ。こうして、マラソンでこの病院の近くを走ることになるとは凄い縁だ。
この病院、佐渡島で一番大きな建物だ。

ここから延々と変わり映えのない田園地帯をひた走る。
佐渡トキマラソンのコースは、同じコースの往復コースであるため、10kmから30kmまでほぼこんなカンジ。
ただでさえ今日は暑いのに、影が全くないこのコースを走るのは、結構大変だった。



折り返し地点近くの20km過ぎ。
田園地帯の退屈なコースをまた10km近く走って戻っていく。
しかし、コースが退屈な以上に暑い。暑過ぎる。
汗が大量に出ては、あっという間に乾いてしまい、顔は塩でザラザラし、ウェアには白い塩が付き始める。


折り返した後は、時間帯が真昼間であることもあって、暑さが更に倍増。
手に持っているデジカメのレンズが汗で濡れて、それが乾き、塩で曇ってしまっている。

田園地帯が終わって30km過ぎ。
いよいよ後半戦になったところで、本当ならここからがマラソンの醍醐味なのに、何だか暑さでペースががくんと落ちてしまった。
ダメだ、ここまで良いペースで来ていたのに、残念ながら今回もダメレースになりそうだ。

残り10kmは、何とか走ってはいるものの、かなり辛い。
やっぱり天気が良くて暑いレースは苦手だ、と再認識しながら、先を急ぐ。

スタート時には壮大に見ることが出来た雪が被る金剛山も、同じように見る余裕無し。

後々、ランナー達から不評であったようだが、終盤、全く距離表示がないコースで、完走したメイドコスプレをしたおじさんランナーが「残り1kmですよ!」と応援してくれたことで、ゴールが近いことを知る。
スタート直後に通った覚えがある海が見えてきた!

あの角を曲がれば、ゴールのはずだ!

なんとかゴール!

タイムは、やっぱりここのところのフルマラソンで最も悪いタイムの4時間23分。

ラストスパートなんてかけられたものじゃない。
脱水症状になりかけていたのか、頭痛がひどくて、フラフラ。
ゴールと共に、ボランティアの方からおにぎりをもらったが、今は炭水化物よりも水が欲しい。
水分を大量に摂取して、なり振り構わず、しばし寝転がって休息。
ゴール後にこんなにダメージが大きいのは初めてだ。
脱水症状もしばらくすると回復してくれたので、完走証と完走メダルをマジマジと見る余裕が出てきた。
この佐渡島産のアテビという木で作られた完走メダル、他の大会では類を見ない木製のメダルで、トキで描かれたハートが如何にも佐渡島らしくてお気に入り。
苦い思い出になてしまったけど、この完走メダルは良い思い出だ。


さて、明日28日は連休の合間なのに、休みが取れなかったので、今日中に帰阪しなければならないので、ゆっくりはしてられない。
温泉に入って完走後の疲れを癒すヒマもなく、早速、着替えて、両津港へ。
朝から何も食べていないのに、脱水症状のせいで全く食欲が無かったが、佐渡島名物のナガモという海藻が入ったそばくらいなら食べられそうだった。
佐渡島はあまり名物がないのだが、やっと佐渡島でしか食べられないものにありつけた。

そして、16時20分に両津港発のジェットフォイルで新潟港へ向かい、そこからタクシーで新潟空港へ行って、飛行機で伊丹空港へ戻り、無事、27日中に帰阪する事が出来た。

今回は大変な経験をしたが、こういった極限状態を乗り越えられたのも良い思い出だ。
しかし、フルマラソンでこの体たらくで、6月のサロマ湖100kmウルトラマラソンは大丈夫かなぁ。暑さに弱過ぎる自分がちょっと心配になってきた。
何はともあれ、これで新潟県のマラソン大会を完走し、26県目制覇だ!