高いところから失礼致します!

「苦しさはすぐに消える。諦めた事実は永遠に残る。」を心の中で連呼して、マラソン、ウルトラマラソン、超ウルトラマラソンを嗜む変態ドMランナーです。

 横浜マラソン:1年振りの自己ベスト!

3月15日日曜日、横浜マラソン当日。
楽しみにしていたこの日がいよいよ来た!
朝8時30分のスタートに先立ち、7時30分には荷物預かりが締め切られてしまう為、朝5時過ぎに起きて、6時30分には関内のホテルからパシフィコ横浜へ歩いて向かう。
天気はどんよりとした曇天。晴れ過ぎず、雨過ぎず、マラソンをするには、ちょうど良いコンディションだ。
横浜の湾岸地域の横浜ランドマークタワーヨコハマグランドインターコンチネンタルホテルよこはまコスモワールドの観覧車を見物しながらのんびり歩く。
2万5,000人のランナーが一箇所に集結するのであれば、JRや地下鉄はかなり混んでいる事が容易に予想できたので、歩いて向かったのは正解だった。



パシフィコ横浜内で準備を済ます。この時期に室内で準備が出来るのはとても有難い。
荷物を預けた後は、テンションを上げながら、スタート地点のみなとみらい大橋のBブロックへぞろぞろと移動。
昨年10月の大阪マラソン以来の都市型マラソンであり、やはりスゴイ数のランナーだ。規模が違う。

Bブロックに到着すると、巨大なくまモン人形を担いで走ろうとされているランナーが。
これは相当大変そうだが、周りのランナーからは話し掛けられ、写真を撮られの大人気。テレビのレポーターもインタビューに来ていた。
こういうランナーはそもそも走力があるが故にするので、この日にも沿道の応援者を楽しませながら完走したのであろう。自分もいつか沿道の応援者を楽しませながらのランニングがしてみたい。

この日は昨日の小春日和が一転、朝から肌寒く、走り始めたらちょうど良い気候なのだが、8時30分のスタートまで待っている間が激寒。凍えながらスタートを今か今かと待つ。

いよいよスタート!
2万5,000人も参加ランナーがいるので、自分がいるBブロックでもスタートゲートをくぐるまで約5分かかった。
みなとみらい大橋沿いにあるBay Quaterからは、たくさんの方々がスタートするランナー達を応援。


アンバサダーの剛力彩芽さんも応援。

最初は、横浜の湾岸地域を走る。

さっきまで居たパシフィコ横浜の前は、沿道の応援がすごい。次、ここに帰ってくるのはゴールの時だ。

あれは有名な赤レンガ倉庫だ!
昨日、横浜観光を全くしていないので、走りながらひと目でも見られて良かった。


ここを過ぎたところで、まだ走り始めて3km程度なのに、早くもひとつめのエイドステーション。
自分は序盤は給水は要らないのでスルーしたが、横浜マラソンはこの後も給水が多くて有難かった。
ここのパフォーマンスはキッズチアダンスだ。
この先もエイド毎で様々な趣向を凝らしたパーフォマンスが準備されているとは、先に楽しみがあっていい。
この新しい試みは当たっていると思う。

ここではラッキー給食も用意されていたが、こんな序盤でいきなり食べ始めるランナーなんているのかな。
自分はこの先も一度もラッキー給食は食べずに走りきったので、せっかくのランナー特権を最後まで利用できなくて残念だった。
この新しい試みは、残念ながら自分には不向きだ。

そして、コースは関内の街中へ。
神奈川県庁前にある開港記念会館は、東京駅を思い出させる建造物だ。
この辺りにはこういったレトロな洋風の建物がたくさんある。

関内駅前の横浜スタジアムの周りを1周。


中華街前。入口の門だけ。

山下公園前では2つめのエイドステーション。タップダンスでランナー達を盛り上げる。


横浜の中心街を過ぎた後は、ずっと首都高速湾岸線の高架下のコースを走る。
首都高の電光掲示板も、今日だけは「ナイスラン!Go!Go!Go!」と横浜マラソン仕様だ。なかなか粋な計らいだ。


この後もエイド毎に様々なパフォーマンスで我々を元気づける。ゴスペル、和太鼓、ジャズ。
もうここまで来ると、横浜マラソンという名の一大お祭りだ。すごい楽しい。



そして、15km過ぎ。
前日のパフォーマンス紹介で一番気になった、バーテンダー給水
ここではバーテンダーがランナーにカクテルを振舞ってくれる(もちろん、ノンアルコール)。
自分も「これだけは是非飲んでみたい!」と思い、いいペースで走っていたのに止まってバーテンダーからカクテルを頂く。
自分の勝負色でもある水色のカクテルだ。味はあまり覚えていないが、珍しいカクテルを飲んだ事でテンションが上がった。



少年少女合唱団も我々を応援。

そして、20km地点の横浜市中央卸売市場南部市場の折り返し地点に到着。
ここでは栃木県の苺「とちおとめ」をボランティアの方々が振舞ってくれたので、自分もせっかくなのでもらおうと手を出したところ、手のひらいっぱいに苺を置いてくれた。
こんなに食べられないので、次のエイドステーションまで手に握って走っていたら、手袋の中で少し潰れてしまって苺の匂いが手袋に付いてしまって、最後まで匂いが気になることに。
でも、この美味しいとちおとめのおかげで、後半に向けての良いエネルギー補給になった。




そして、この大会のハイライトである、封鎖した首都高速湾岸線のコースだ。
この後は、ここまでの沿道の盛大な応援とはしばしのお別れだ。
この横浜マラソンで唯一の登り坂となる首都高湾岸線に上がるための坂。
半分走ってきたものの、まだまだ体力は十分にあるので、全然辛くない。


ようこそ、首都高へ」。
そして、「閉鎖中」の札。これを使った事って今日以外にあるのかな・・・
ずっと楽しみにしていたこのコースを走る時がいよいよ来た!

待ちに待った首都高のコース。
自分はあまりのレアさにテンションが上がっていて楽しかった思い出しかないが、後からRUNNETの大会レポやYahoo!ニュースなどを見ていると、高速道路をコースに設定したことは賛否両論があるようで、高速道路のために応援が無いこと、変わり映えが無い景色で殺風景なこと、道路にバンク(傾斜)があって足に負担がかかることなどいろいろと不評だったようだ。
確かに今思い返すとそうだったかもしれないが、これまでいろんな大会で味わってきた数多くの厳しかったコースに比べたら、これくらいは何てことない。

横浜の湾岸の工場群を傍目に見ながら、ただただひたすら走る。こんな光景を首都高の上から眺めながら走るなんて、相当レアな経験だ。

首都高も今日だけは「Nice Run!」と応援。

30kmを手前にして、ここまで1km5分30秒ペースで走ってきたものの、少しずつペースが落ち始め、4時間のペースランナーに追いつかれてしまった。まさか自分の後ろを走っていたとは気付かなかった。
彼らはグロスタイム(スタートの号砲からゴールまでのタイム)で4時間ちょうどにゴールする事を目指しているので、スタートするまでに5分かかっている自分にとって、たとえ彼らに抜かれたとしても、ネットタイム(スタートゲートをくぐってからゴールまでのタイム)では勝っているので気にすることなんて無いのだが、グロスタイムでもペースランナーに勝ちたい想いがあったので、意地になって1km5分30秒ペースに戻す。


ペースを戻した事でペースランナーを引き離し、首都高の終わり辺りでは、ゲストランナーの石原良純さんを抜く。
この辺りでは、走り方も重たく、辛そうな顔をしていたので、これ以降はペースが落ちるばかりなのかな、と思っていたが・・・


首都高の上から横浜ベイブリッジを見ながら、楽しかった約10kmに亘る首都高速湾岸線のコースが終わりを告げる。


この後の35km辺りの本牧埠頭の折り返しがこのレースの中で一番辛かった。
そんな辛い中でも、「本牧埠頭と言えば、あぶない刑事のタカ(舘ひろし)とユージ(柴田恭兵)が犯人達とドンパチやっていた場所だなぁ」と、若い頃、テレビであぶない刑事を食い入るように観ていた自分の青春時代を思い出しながら走る。


35km過ぎの一番辛い時。
これまでで一番盛大なパフォーマンスであったと思われる、高知の「よさこい」ならぬ、横浜の「ハマこい踊り」が待っていた。
大きな旗を豪快に振って、呼子で盛大な音を鳴らしがら踊って、自分と同じように辛いランナーの最後の頑張りを鼓舞してくれ、元気をもらえた。これは有難かった。



残り5km。この寒い中、タヒチアンダンス。
普段の自分なら、健全な男子として、このダンスを相当興味深く見るのであろうが、今日はダメだ。そんな余裕がまるで無い。


ここに来て、後ろからさっき抜いたハズの石原良純さんが追いついてきた。
「あれ、さっきはあんなに苦しそうな顔をしていたのに・・・」と思い、自分も負けていられないと思って、しばしデッドヒートを繰り広げたものの、最終的には抜かれてしまった。
彼はスタートの号砲直後にスタートしているので、彼と自分の間には5分の差があり、タイムとしては負けてはないのだが、何だか悔しい。
彼もNHKのランスマに出演していたし、人知れず今日に向けて練習していたのであろう。そんなランナーを侮ってはいけない。侮れるほど速くはない。
ただ、4時間のペースランナーにだけはグロスタイムでも負けたくなかったので、4時間のペースランナーに追いつかれまい!という気持ちで頑張った。

そして、40km手前の山下橋。
眼前にゴール地点のパシフィコ横浜がある横浜ランドマークタワーなどの昨日から見慣れた高層ビル群が見えてきた。
まさに、昨日、横浜マラソンEXPOで見た、ゴール手前の絵そのものの光景だ。
今日のスタート前に、神奈川県の黒岩知事が「最後は海に向かってゴールするコースなので、気持ち良いですよ!是非、ゴールを目指して頑張って下さい!!」と仰って、出場ランナーのテンションを上げてくれていたが、それがこの地点だ。
東京マラソンのゴールは東京ビックサイト、大阪マラソンのゴールはインテックス大阪と、いずれも埋め立て地域の殺風景な場所がゴールになるのだが、横浜マラソンはそうではなく、中心街に向かって帰っていくので、素晴らしいコース設計だ。




そして、帰ってきた山下公園の前は、ここまでのコースの中で一番沿道で応援してくれる方が多くて、「おかえりなさーい!」「最後まで頑張れー!」などの地鳴りのような応援。
その応援に圧倒されて、疲れが忘れられて、とても元気づけられた。


戻ってきた赤レンガ倉庫前では、最後のパフォーマンスとしてチアダンスの女性達が最後の応援。




あと1km。よこはまコスモワールドの観覧車の時計が「12時22分」を示している。
よし、8時30分にスタートしたワケなので、サブ4(4時間以内の完走)は確実だ!


ゴールのパシフィコ横浜に戻ってきた。

そして、無事、ゴール!



タイムは、グロスタイムは3時間56分45秒、ネットタイムは3時間51分47秒!
目標通りの3回目のサブ4、1年振りの自己ベスト更新だ!!


欲しかった船の舵輪をモチーフにした完走メダル!
デザインがカッコイイ上に、自己ベスト更新の記念として、大変想い出深いメダルになった。

フィニッシャーズタオルも、Tシャツに似てなかなか良いデザインだ。

朝から何も食べていなかったので、ゴール近くのイベント会場で、今回行けなかった中華街の店が出している屋台の麻婆丼にビール!
やはり、完走後のビールはうまい!!
世界中にあるどんな高級料理や美味しいと言われている名店の料理よりも、マラソン完走後の達成感&充実感と、走り終えた安心感に溢れる中で食べる料理や飲むビールが世界中で1番美味しい。
これは胸を張って言える。恐らく多くのランナーに共通する意見なのではないだろうか。

完走した後は、帰りの便が16時の羽田空港発の便だったので、慌ただしく関内のホテルに戻って荷物をpickupして、エイドステーションでは食べられなかった、柳原良平氏のかわいらしい絵が印象的なデザインの横浜銘菓、ありあけの「ハーバー」をお土産として購入し、急いで羽田空港に向かう。

急いだおかげで時間に余裕を持って羽田空港に到着できたので、ANAのラウンジにて祝福のビール2杯目。うまい!

今回、3回目のサブ4を達成できた事で、1ヶ月前の呉とびしまマラソンのサブ4はまぐれでは無かった事を証明できて、自分に自信が持てた。
少しずつではあるが、こうやって自分の成長が確認する事が出来て本当に嬉しい。
ここまで予定通りに行き過ぎなので、来月の4月19日の長野マラソンは、自己ベスト更新などと欲張らずに4回目のサブフォーを目指すとしよう。