高いところから失礼致します!

「苦しさはすぐに消える。諦めた事実は永遠に残る。」を心の中で連呼して、マラソン、ウルトラマラソン、超ウルトラマラソンを嗜む変態ドMランナーです。

 ワールドカップで大興奮の1カ月間

2018年6月14日開幕のワールドカップサッカーは、サッカー好きにとって大興奮の毎日だった。
自分の中では、2日目のBグループ第1戦のスペインvsポルトガルが全試合を通して一番興奮した試合だった。
その理由も大好きなクリスティアーノ・ロナウド(CR7)が大活躍した試合だったから。
点を取ったら取り返すという目が離せない展開。
ポルトガルを応援している自分にとって、2-3の負けている状況でのCR7の絶妙なフリーキックが決まった時には震えた。
このFKを蹴る前の精悍でマジな顔。
この試合にかけているのが分かる。
クラブのリーグ戦や親善試合などとは異なり、こういう世界最高峰の選手が本気になっている瞬間が観られるのがワールドカップの醍醐味のひとつ。





CR7と共に我々の中でのヒーローの1人であるメッシは、なかなか調子が上がらない。
グループリーグでのクロアチア戦で、アルゼンチンは0-3の大敗。
年齢的に恐らく最後のチャンスになるであろう大会で、メッシの落ち込む姿は見たくない。
観覧席のマラドーナのオーバーリアクションは絵になる。



アルゼンチンは、グループリーグ最終戦でメッシがようやく目覚めてナイジェリアを倒して、ギリギリ決勝トーナメント進出。


グループリーグでの1番の衝撃は、前回優勝のドイツのグループリーグ敗退。
グループリーグの突破がかかっている最終戦の韓国戦では、まさかの0-2での敗戦。
終盤まで点が取れず、グループリーグ敗退が決定している大不調の韓国がまさかの先制点。
焦ったドイツは世界最高峰のキーパーであるマヌエル・ノイアーが韓国のゴール前に詰めたところを韓国の選手にボールを取られて、慌ててノイアーがゴールに戻るも無人のゴールに2点目が入り、万事休す。
あの安定感があった絶対王者のドイツがこんな情けない姿を晒した悲劇的な結末に、選手やドイツサポーターと同様に呆然。



ワールドカップのジンクスのひとつ「優勝国は次大会では1次リーグで敗退する」は、ドイツをも食った。このジンクスの的中率、怖過ぎる・・・

我が日本は、第1戦で引き分けで十分と予想されていたコロンビアにまさかの勝利を収めた事で、日本は大盛り上がり。

まさか、日本に負けるとは思っていないコロンビアのサポーターも呆然。

そりゃこんな顔になるわ。

第2戦のセネガル戦も劇的ゴールをあげながらも同点、第3戦のポーランド戦は問題となった、本大会で採用された新ルール、フェアプレーポイント(警告カードの少ない方が勝ち上がり)を狙ってのボール回しで、敗戦しながらも薄氷のグループリーグ突破。
日本は他国に比べたら弱小国・格下なので、どんな手を使ってでも決勝トーナメントに勝ち上がる。
成り振りなんて構っていられない。どんな形であろうが、勝ち上がる。
勝ち上がり方なんて拘ってられないし、目的は目先のポーランドに勝つ事や潔く戦う事ではなく、決勝トーナメントに上がることだ。
私見ながら、泥臭くて日本らしいやり方で自分は「アリ」だと思った。
野球にだって敬遠はあるし、陸上でも予選は流すことだってあるし、少々あからさまだったが。
こういう思いきった作戦ができるようになった日本を誇らしく思う。
世間や世界が何と言おうが構わない。外野の批判なんて無視だ。
セネガルが1点入れる可能性、日本がこの後攻め込んで格上のポーランドから1点を取る可能性、ポーランドに追加点を取られるリスクなどを短時間で試行錯誤した上で、あの究極の決断をした西野監督の勇気を讃えたい。
チームの至上命題を見据えて、今何をすべきかを考え、失敗したら国民から批判を受ける覚悟を持って決断して実行するマネージャーの鏡だと思った。
もしセネガルが点を取って決勝トーナメント進出がならなかったら、どれだけ非難された事か。
多分、高校野球明徳義塾の松井4連続敬遠策で星稜に勝った馬淵監督の如く、今後の日本のサッカー史に刻まれるであろう采配だ。
そして、セネガルのシセ監督の潔さにも感動。
悔しかっただろうに、コメントが機知に富んでいる。
「サッカーのルールだ。我々はイエローカードを多く取ったため資格はなかった。しかし、私は選手たちを誇りに思う。我々はこのグループリーグで頑張った。」




決勝トーナメントに進出したベスト16の国々。結局、ドイツ敗退以外はほぼ順当の勝ち上がり。

決勝トーナメントに進出した相手はベルギー。
若手のタレント揃いで世界中が弱小国・日本の負けを予想していたが、何と前半で2-0のリード。

「これはこのまま日本が勝つのでは!?」と日本人全員が思ったが、この展開がベルギーを本気にさせた。
あっという間にベルギーに2点を取られて、同点。

そして、試合終了直前に、3点目を取られての敗戦。怒涛のような展開だった。
ベスト8進出の快挙まであと一歩だったのに・・・・
下馬評がかなり低かったにも関わらず、日本人に良い夢を見させてもらった。あのベルギーを本気にさせただけでもスゴイこと。
でも、セルジオ越後氏が言っていた「日本は開始直後に退場者が出て10人になったコロンビアに勝っただけで、1勝1分2敗だから、全く善戦ではない。日本は何を盛り上がっているのか。」というコメントにも一理あり。


決勝トーナメントでの展開は、往年のサッカーファンにとっては、世代交代を思わせる悲しい展開だった。
我々のヒーローである、CR7やメッシ、ネイマールも早々に敗退。
メッシは、フランスのエースである21歳のエムベパの活躍で敗退。



メッシが落ち込んで佇む姿。哀愁が漂う。ワールドカップでのメッシはこれで最後か。

大好きなCR7も、ウルグアイスアレスカバーニの強力ツートップの前に敗退。
短パンを捲し上げて、本気でフリーキックを打つCR7。脚の筋肉がスゴイ。

途中で感動的なシーンがあった。
怪我をして歩くことがままならないカバーニに肩を貸してコート外に連れて行くCR7 。
敵同士でありながら、このスポーツマンシップにはあっぱれ。より好きになった。


2016年の欧州選手権(EURO2016)優勝の実績があったものの、敗退して落ち込むCR7。

みんなが優勝を予想していたブラジルも、若手のタレントを揃えたベルギーに敗退。
ネイマールも消えてしまい、世代交代の波だ。

ベスト4の顔ぶれ。一体誰がこの顔ぶれを予想していたのか・・・

決勝は、モドリッチなどの活躍で決勝まで勝ち上がったクロアチアに対して、フランスがエース・エムベパの活躍で圧勝。彼の時代が来たようだ。
いやはや楽しい1ヵ月だった。また4年後。