高いところから失礼致します!

「苦しさはすぐに消える。諦めた事実は永遠に残る。」を心の中で連呼して、マラソン、ウルトラマラソン、超ウルトラマラソンを嗜む変態ドMランナーです。

 大阪湾にある8つの渡船場を巡る旅

大阪には、大阪湾沿いに今日び珍しい船場が8つもある。
至るところに橋が架かっているこのご時世にあって、都会の大阪に8つも渡船場がいまだにあることを知って興味を持ったのと、1日で8つの渡船場を巡る事ができるのをネットで知って、早速、ランニングコース作り。
なるほど、8つの渡船場を全部巡ると総距離30kmを超えそうだ。
そして、4月13日日曜日に決行。
今日は、図らずもフルマラソン前にやるべきと聞いている30km走を自主的に試みることになってしまった。普段の日曜日とは異なり、心構えと覚悟が必要だ。
まずは、自宅がある堺筋本町をスタートして本町通を西へ走り、安治川を渡る。
中之島の端っこには初めて来たが、こんなところなのか。

安治川沿いの歩道を走る。右手には、大きな大阪市中央卸市場がある。
全く縁がない場所だが、こんなところがあるなんて知らなかった。
こういう普段は絶対来ないだろうところに来て、新鮮な気分になることができるのが街中ランニングの醍醐味。


安治川沿いを走っていると、西九条駅近くに何度も通ったことがある安治川トンネルを通り過ぎる。
この安治川トンネルは、安治川を渡る為の地下トンネルで、市民の足になっている。
これから利用する渡船と同様に、こちらも今時珍しい。

またしばらく安治川沿いを走っていると、USJが見えてきた。
USJ付近は多くの綺麗なマンションが立ち並んでおり、ファミリーが多いこともあって、道が広く整備されており、とても走りやすい。

USJに到着。これからUSJで楽しもうとしているテンションが高い家族連れから稀有の目で見られながら、1つめの渡船場へひた走る。

USJに行くためにみんなが利用するJRゆめ咲線の終着駅である桜島駅

そして、ひとつめの渡船場である「天保山船場」に到着。
この渡船場USJの裏手から海遊館がある天保山をつなぐ渡船場だ。
これは過去にも乗った事がある。他にもこういった渡船場が7つもあるのは知らなかった。

到着したのが9時で、ちょうど天保山側を船が出た直後だったので、全く待つことなく船に乗ることが出来た。グッドタイミング!

船場の運営は市がしているので、乗船は無料。
船の運転手や管理されている方々は公務員で、市民の足として活躍してくれているワケだ。
時間帯にもよるが、多くて15分に1回は往復してくれるので、大変有り難い。
海遊館と観覧車を望みながら、向こう岸へ渡る。


天保山側に到着。日本一低い山として有名な天保山の登頂記念のお約束の写真。


ここら辺は毎週のように来ているランニングコースの一部で馴染み深い辺りなので、調子に乗ってショートカットしようと思ったら、一時ロストしてしまって、余計な時間を使ってしまったが、港区のみなと通から少し外れた場所にある2つめの渡船場甚兵衛渡船場」に到着。
ここの渡船場は向こう岸まですぐ近く。こんな目と鼻の先の距離の渡船場もあるのかと少し驚いた。でも、結構、乗船客もいて、住民にとっては欠かせない交通手段のようだ。

船も運行するというよりは、少し向きを変えるだけであっという間に向こう岸に到着。


港区から大正区に入った。ここからは渡船場が続く。
大正区を南下すると、あっという間に3つめの渡船場千歳渡船場」に到着。
ここから向こう岸には、大きな船が通るためであろう、大きな橋が架かっているのだが、さすがに高齢者の方々などは自転車などを押して渡れないので、そこで必要になるのがこの渡船である。



渡船は、警察官の足でもある。

大正区の鶴町に到着。この辺りにはIKEAがあるはずだ。
そして、4つめの渡船場船町渡船場」に到着。
ここは小じんまりとしていて、向こう岸は目と鼻の先。
そして、乗船客も自分だけ。今回は、この船を貸し切りだ。



チューリップが綺麗。春だなぁ。

木津川運河を渡船で渡った船町という離れ小島は、どうやら造船所や製鋼所しかないようなところのようだ。そりゃ日曜日の乗船客が自分だけのハズだ。納得。
あっという間に5つめの渡船場木津川渡船場」に到着。
出航1分前だったので、ダッシュで船に乗船。



向こう岸に渡って、住之江区に到着。この度でもっとも南の場所までやって来た。
大阪マラソンのコースのでもある北加賀屋の交差点を左折して北上。
これまでと異なり、賑やかな市街地に戻ってきた。
南津守の交差点を左に曲がると、千本松大橋という螺旋状になった特徴的な橋がある。

この橋の下にあるのが6つめの渡船場千本松渡船場」だ。



再び大正区へやって来た。木津川沿いの道を少し北上して、小林公園というところで右に曲がると、7つめの渡船場落合下渡船場」に到着。
これまでタイミング良く船に乗れて、待ちぼうけは全く無かったのだが、ここはタイミング悪く、到着と同時に船が出航してしまった。
でも、15分ごとに出航しているので、それまで休憩。




木津川を渡った対岸は西成区
寂れた工場しかない殺風景な道を北上して、最後の渡船場に向かうも、案内板が無かったので、気づかずにかなりスルーしてしまったものの、引き返して何とか最後の8つめの渡船場落合上渡船場」を発見!

木津川上を颯爽と通り過ぎていく水上バイク。楽しそうだ。

船を待っていると、西成区の高校に通っているであろうたくさんの高校生達が自転車を引いてたくさん乗ってきた。日曜日なのに、制服を着て部活だろうか。社会人より大変だなぁ。

船の中はたくさんの高校生と自転車で、これまでの渡船場では見られなかった混雑ぶりだ。

船を降りる際、自分は最後に降りようと遠慮していたら、見た目はやんちゃそうな高校生の1人が「先にどうぞ」と言って譲ってくれた。
高校生の列に並んで船を降りると、前の高校生が後ろにいる友達を見る為に立ち止まった時、当たり前のように「あ、すみません」と謝ってくれた。
そして、最後、渡船場を降りた後、先程、道を譲ってくれた高校生が自転車に乗りながら、こちらを振り返り、会釈をして通り過ぎていき、何だか恐縮してしまった。
最近の高校生って凄いな、と思った。当たり前のことがこの歳で当たり前にできている。
我々大人達は、自分達のことは棚に置いておいて、「最近の若者は・・・」と言うが、最近の若者も捨てたモノじゃないことを再認識。
そんなことを行っている大人達は、若者から「最近の大人は・・・」と言われている事だろう。
と、何はともあれ、最後の渡船場に無事到着して、今回の目的完遂だ!

ここまで30kmほど走ってきたものの、船に乗る際のインターバルはあったので、そこまで疲れていない。
なので、近くの大正駅から電車で帰宅しようと思っていたものの、そのまま自宅まで走った。
総距離約33km。
ただの日曜日なのに、結構な距離を走ってしまったが、新しい場所を迷いながら走ることができて、地元市民馴染みの渡船場に触れる事ができて、とても楽しかった。