高いところから失礼致します!

「苦しさはすぐに消える。諦めた事実は永遠に残る。」を心の中で連呼して、マラソン、ウルトラマラソン、超ウルトラマラソンを嗜む変態ドMランナーです。

 四万十川ウルトラマラソン:62kmのレストステーションまで

10月20日、朝5時30分、四万十川ウルトラマラソン、いよいよスタート!
昨日は20時過ぎに就寝という普段はあり得ない時間に寝たことや、1年間の目標をいよいよ果たす時が来たことによる緊張と興奮でなかなか寝付けなかった。
普段なら5分もしないうちに眠りにつくのだが、こんなことは本当に珍しい。
朝3時に相部屋の方々と起き出して、循環バスでスタート会場の蕨岡中学校へ向かう。
季節は秋なので、朝5時台は真っ暗。
なのに、中学校の校庭内は、ウルトラランナー達でいっぱい。
しかし、昨日の雨で校庭内が水浸しでヒドイ事になっていた。スタート前からシューズを濡らさないように。

スタート直前。真っ暗の中に1500名のウルトラランナーが集結。異様な光景だ。

四万十川ウルトラマラソン、スタート!
いよいよ100kmの長い旅が始まった。
身体的にも精神的にもコンディションは万全。
1年間、この日の為に頑張ってきた。目標を果たす時が来た。
最初は真っ暗な道を流れに沿ってゆっくり走る。
沿道にはボランティアの方々が準備して下さったキャンドルが立ち並ぶ。
そして、早朝なのに地元の方々が「いってらっしゃい!」と応援してくれる。
本当に有り難い。頭が下がる。

10kmを過ぎる頃になると、夜が明けてきた。
天気は小雨模様。天気が悪いが、暑いよりは全然良い。
ミストシャワーのようで、気持ち良かった。
ペースも6:30〜7:00/kmを維持。多くのランナーに抜かれるが、ここは我慢、ガマン。

そして、10kmを過ぎると、徐々に登り始める。
15km過ぎには、このコースで一番で最初の難関である600mの峠超え。

いざ登り始めてみると、斜度は大したことない。ただダラダラと距離が長いだけだ。
ペースは落ちるものの、歩くことなく、峠の頂上を目指して走って登る。
こんな序盤で歩くワケにはいかない。
峠の頂上手前で20km到達。
昨年、この峠を経験していたこともあってか、全然大した事なかった。
よし、昨年よりも確実に成長している。この実感がこの後の大きな自信になった。

峠を超えて、長い下り。下りは得意なので、スピードを出し過ぎてしまったのが昨年だったので、少しセーブをしながら、それでもペースは少し上げて下る。これで登りでペースが落ちたのを取り戻せた。

登り坂は走り始めたばかりの頃は辛くて大嫌いだったが、今では登り坂になると、「絶対歩かないぞ!」と頑張れるようになったし、登り坂を登った後は綺麗な景色と得意な下り坂が先に待っているので、大好きになった。
今回はあいにくの雨模様で綺麗な景色は無かったが、下り坂が爽快だった。

30km辺りまでは単調な山道を延々と走り、ようやく最後の清流・四万十川が見えてくる。

36.6km地点の第一関門の昭和大橋手前に到着。
これまでずっと山道で人が全くいなかったので、数時間振りに大きな声援を受ける。


これが四万十川だ。昨年も見たし、感動などしていられない。先を急ごう。

40km地点、42.195km地点に到達。フルマラソンならば、ここで終わりなのだが、ウルトラマラソンではまだ半分にも到達していない。先は長いなぁ。
でも、精神的にも体力的にもまだまだ大丈夫。ペースも6:30〜7:00/kmを維持できている。


ここら辺は中盤で辛い時期なので、盛大な応援は大変有り難い。

50km地点に到達。ここら辺に来ると、60kmの部のランナー達も一緒に走る。
40kmも余分に走っている我々が60kmの部のランナー達を追い越すことができると、自分も人間なので、優越感を覚えて、ランナーズハイにつながる。
60kmの部のランナーの方々には大変申し訳ないのだが、とても有り難かった。

そして、この大会のハイライトのひとつ、四万十川に架かる沈下橋のひとつめ、半家沈下橋に到着。
四万十川は最後の清流と言われているようにダムが無い為、しばしば増水する。
そういった自然現象に対して普通であれば増水に耐えられる橋を建設するが、四万十川流域の方々は増水した時には沈下してしまう橋を建設した。
地元の方々は、自然と対決するのではなく、自然と共生する道を選んだということだ。
そういった地元の方々の思いが詰まったこの橋を我々は往復する。





半家沈下橋を過ぎるとすぐに四万十川ウルトラマラソンのフラットなコースの中で2つめの登り坂がやって来る。
さすがにここの坂は急だったので、この先のことを考えて、走るのを止めて歩いて登る。
呼吸を整えながら、下り坂からのペースアップを待つ。


登り坂の頂上が見えてきた。下り坂でペースアップ!

下り坂を走り終えたところで、56.5kmの第二関門に到着。
関門制限時間よりも2時間近く余裕がある。よし、確実に昨年より速い。この調子。

ここからあと約5kmほど走れば、レストステーションだ。
早く一服したい気持ちを胸に、四万十川を横に見ながら走り続ける。

60km地点に到達。レストステーションまであと少し。

そして、61.4km地点のレスとステーションであるカヌー館に到着。


ここはコース中で一番大きなエイドステーションで、ここに到着するように預けておいた荷物を受け取って、シャツだけ着替える。
昨年はここで30分間も休んでしまってまったりしてしまった結果、この後の80km地点でタイムオーバーになってしまったので、その苦い経験を二度としない為にも休憩は15分と決めて、早々に着替え。
昨日の受付会場で購入した、四万十川ウルトラマラソン2013記念Tシャツだ。
記念Tシャツにしては派手なので、これを来て後半戦はテンションを上げていこうと思う。

いっぱい準備して頂いていた給食も、胃腸障害が起こらないように食べずに無視して、水分と持参していたゼリー状の補給食のみでエネルギー補給。

後半、ペースが落ちて長丁場になるであろうことを想定して、トレイルランニング用のリュックに補給食をたくさん入れて後半戦スタート。
前半でかなり貯金を作って昨年よりかなりペースが速いし、後半に向けてまだまだ走られる。
残り38km、最後までこの元気が続いて走っていたい!