高いところから失礼致します!

「苦しさはすぐに消える。諦めた事実は永遠に残る。」を心の中で連呼して、マラソン、ウルトラマラソン、超ウルトラマラソンを嗜む変態ドMランナーです。

 みちのく津軽ジャーニーラン完走記2:自分の脚だけで龍飛崎まで到達!

2018年7月14日土曜日、みちのく津軽ジャーニーランのスタート。
弘前公園東門を200名の変態(良い意味で)ランナーが出発。

  • 嶽温泉(7/14 19:27 19.4km)、鰺ヶ沢日本海拠点館(7/14 23:04 46.3km)

弘前市を出てぞろぞろと岩木山を見ながらのラン。



岩木山の麓の登りを走り、第1チェックポイントの嶽温泉に到着。


ここを過ぎるとすっかり夜が更け、真っ暗な山道を下って日本海側の鰺ヶ沢町にある日本海拠点館へ到着。
最初のアップダウンを無事越えたものの、この真っ暗な山道の途中で急にヘッドランプがつかなくなり、予備で持っておいた手持ちの小型ライトでのランを余儀なくされた。
弘前市を出て久し振りに見た鰺ヶ沢町内のコンビニで電池を入れ替えたところ、依然としてライトが付かず。
序盤からライトトラブルとは先が思いやられる。
時間のロスなので、諦めて小型ライトでのランに切り替え。
途中、有名な「わさお」がいる七里長浜きくや商店の前を真っ暗な中に通過。

国道101号線沿いを走って、ローソンがあるところで左折して県道12号線に入る。
事前調査ではここからはコンビニがほとんどないので、みんなコンビニをエイドと思って必ず寄る。

  • 亀ヶ岡遺跡(7/15 2:06 64.6km)、十三湖、鰊御殿(7/15 6:04 92.4km)

鰺ヶ沢町の県道12号のローソンを出た後は、延々と北上して津軽半島の最北端である龍飛崎を目指す事になることを覚悟した。
何にもない殺風景な一直線の県道を走っていると、昨年250kmの部を完走されたムトウさんや200kmの部を完走されたクドウさんに話し掛けて頂き、退屈で辛い県道を楽しくしゃべりながら亀ヶ岡遺跡まで走らせて頂き、一時、辛さも忘れられた。
遮光器土偶の像が立つ亀ヶ岡遺跡にある第3チェックポイントに到着。

ここからは再び深夜のぼっちラン。
見知らぬ土地で誰もいない真っ暗な道を寂しく一人で走り、前にランナーがいる事を見掛けては安心して快調に黙々とひとりで走った。
そして、十三湖の手前で夜が明けた。
広大な平野に広がる田園地帯の向こうにある津軽半島の山地の麓に霧がかかっていて、山々が島のようになっている幻想的な風景に感動を覚えながらゆっくりランニング。とても気持ち良かった。
日本独特のこの時期の理路整然に植えられた稲。こんな広大の水田にこんな事が出来るなんて。日本では当たり前の光景だが、世界から観たら一種のアートだと思う。



十三湖が見えてきて湖畔沿いを進む。十三湖から昇る朝陽に感動。

十三湖に架かる十三湖大橋の上からの日本海側と津軽半島側の眺めが素晴らしかった。
青い海に青い空、最高のコンディションだ。



十三湖を越えると、相変わらず殺風景で何にもない一直線で精神的に応えるコースの連続。
90km過ぎにようやく最初のレストポイントである鰊御殿に到着。
たくさんのランナーが仮眠していて自分もそうしようかと迷ったが、263kmのうちたった90kmを走っただけで仮眠は出来ない。
今は眠くないので、着替えと名物のカレー&津軽漬&筋子だけ頂いて、出発。


  • 龍飛崎(7/15 11:57 123.0km)

陽が昇り始めて暑くなるかと思いきやすぐに隠れてしまって、懸念していた暑さは気にならなかった。
中泊町にある津軽の像記念館前を経由して、龍飛崎へ向かう龍泊ラインへ。


ここは景観も素晴らしく、ランナーやサイクリストにとっては良い練習の場になりそうだ。


ただ、眼前に見えるのは激坂。
その激坂っぷりがハンパなかった。

自分がよく知る大阪の激坂・暗峠につながる国道308号線と同等の坂に疲労困憊。
攻めの早歩きで登るもいつまで続くのかとイライラしてきた。
登っている途中から雲行きが怪しくなってきて風が強くなり、頂上の眺瞰台のエイドにやっと到着した頃には強風が吹いていて大変だった。

坂道を降り始めた頃には通り雨がやって来て、こんな大雨の中を駆け下りているランナーがいてここを登ってくる自動車の運転手は驚いたであろう。
でも、こちらは天然のシャワーを浴びたカンジで気持ち良かった。
坂道が終わって大きな風車を眺めながら走り、龍飛崎へ到着。

コースとしては、龍飛崎まで行って折り返す。

龍飛崎からの眺めは、先程の通り雨をもたらした厚い雨雲により、彼方にある筈の北海道は見られなかった。



有名な階段国道を降りて、第6エイドステーションの龍飛地区コミュニティセンターに到着。




無事、前半の山場を攻略出来た。
バスや自動車、バイクなどで来る話は聞くが、まさか自分の脚だけで龍飛崎に来る事ができるとは。
感動。またひとつ、自分の中での武勇伝、伝説が増えた。
でも、龍飛崎は123km地点であり、ここを越えてもまだあと140kmあるという絶望感。
この頃はまだまだ余裕で、この笑顔であったが・・・