高いところから失礼致します!

「苦しさはすぐに消える。諦めた事実は永遠に残る。」を心の中で連呼して、マラソン、ウルトラマラソン、超ウルトラマラソンを嗜む変態ドMランナーです。

 EURO2012の思い出

2012年6月8日から7月1日まで開催されていた、サッカー欧州選手権(EURO2012)
このために加入したWOWOWで、予選リーグは録画して、予選リーグの最終戦からは朝3時30分に起きてリアルタイムに全31試合を観戦した。
おかげで毎日がかなり楽しかった。楽しい1ヶ月間だった。
まずは、予選リーグのウクライナvsスウェーデン
スウェーデンの英雄であるズラタン・イヴラヒモヴィッチが先制ゴール。

その後に、ウクライナの英雄であるアンドレイ・シェフチェンコが2点ゴール。


両国のエースが大活躍して、開催国のウクライナが逆転勝ちして、ウクライナ国民の地鳴りのように響く大盛り上がりの様子は凄かった。
ウクライナファンのこの男の子がシェフチェンコのゴールの瞬間に両手を上げて喜ぶ名シーン。
世界中でこのシーンが放映されて有名になったこの男の子は、後日、シェフチェンコからサイン付きのユニフォームをプレゼントされたそう。確かに自分もこのシーンを見て微笑ましかった。

次は、ウクライナvsフランスで、試合開始早々に凄い雷雨で一時サスペンデットになったシーン。
WOWOWは、開き直って雨の中で戯れる陽気な両国のサポーター達を流し続けてくれた。
呉越同舟でずぶ濡れになって踊りながら一緒に盛り上がり、雨を楽しむ両国の国民性を垣間見ることができて、本当に微笑ましかった。
日本人には無い国民性だ。彼らが大好きになった。





そして、グループリーグ最下位だったギリシャが1位のロシアに勝利して、大逆転で決勝リーグへ進出したこと。
ギリシャは、ボール支配率が圧倒的に低いにも関わらず、守りに守って、チャンスの時だけ確実に決めるという粘り勝ちで、EURO2004優勝という大番狂わせの再現を思い出させた。
ギリシャの国内情勢を考慮したら、ギリシャ国民に相当な元気を与えたことだろう。


ロシアサポーターの落ち込みようも印象的だった。この試合が始まるまでグループリーグ1位だったのだから、そりゃそうだ。


共催国であったポーランド及びウクライナがいずれも予選リーグ敗退で残念だったものの、強豪国が順当に勝ち上がった今大会。
その中で唯一の予想外がオランダの没落。
スナイデルロッベンファン・ペルシなどの有名なタレントが多数いながら、予選リーグで3戦全敗で勝ち点0という体たらく。
彼らは無事に国に帰ることができただろうか、と心配になるくらい残念な結果だった。




決勝トーナメントに入ると、珠玉のカードが目白押し。
スペインvsポルトガルの隣国対決は、バルセロナvsレアル・マドリードの伝統あるクラシコを観ているようで、最後はPK戦にまでもつれ込んでかなり面白かった。
ポルトガルクリスティアーノ・ロナウドは、PK戦で最後蹴ることができずに勝負が決してしまって落ち込んでいる表情が印象的だった。


予想を覆してのイタリアの大躍進にも感動した。
予選リーグでは大会唯一の見事なフリーキックを決め、イングランド戦のPKではプレッシャーのかかる場面で絶妙なチップキックを決めて大活躍だったアンドレア・ピルロを見て、大好きになった。
そして、準決勝のドイツ戦。
これまでの勝ち上がり方とその安定した強さからすると、自分も含めて大方は盤石の態勢を築いているドイツの勝利を予想していたものの、目覚めたマリオ・バロテッリの2得点でドイツに見事勝利して決勝進出を決めた。
バロテッリは精神面に問題ありと評判で「悪童」と呼ばれていたのだが、この大会では常に冷静であったが、準決勝で良い方向に爆発。
2点目のバロテッリのユニフォームを脱いで仁王立ちのパフォーマンスは、今後も名シーンとして語り継がれるだろう。

予想通り決勝まで勝ち上がってきた王者・スペインは、本当に強かった。
予選リーグ初戦の再現となったイタリアとの決勝戦では、準決勝で力を使い果たして満身創痍であったイタリアを4-0と圧倒して連覇を飾った。
スペインは、EURO2008優勝、2010年のW杯優勝、EURO2012優勝と主要大会3連続優勝という前人未到の偉業を果たした上に、結局この大会で奪われた得点は1点のみ、という異次元の強さだった。


日々楽しくて興奮した大会が終わってしまった。
WOWOWを通してリアルタイムで観たのは初めてであったが、海外サッカーの面白さを再認識して、毎年のチャンピオンズリーグや2年後の2014年のW杯が楽しみになった。
将来に楽しみがあるってとても嬉しい。
また、大会自体が面白かっただけではなく、「3時45分に起きてリアルタイムで試合を観る」という一見バカげたことを厭わない同じ価値観を持った方々とFacebookを通じて楽しいひと時を共有できたことも思い出深かった。
これからもこうやってバカになれるくらい好きなものをどんどん探していこうと思う。
それこそが人生の楽しみのひとつだ。