高いところから失礼致します!

「苦しさはすぐに消える。諦めた事実は永遠に残る。」を心の中で連呼して、マラソン、ウルトラマラソン、超ウルトラマラソンを嗜む変態ドMランナーです。

 ホイッスルが鳴ればノーサイド

6月25日、決勝トーナメント進出への一縷の望みをかけての日本vsコロンビア戦。
ここまで1分1敗で、まぁ無理だろうと思いながら、朝5時のキックオフから観戦。
前半終了間際に1点を取って同点に追いついたものの、後半、エースのハメス・ロドリゲスが出てきたところで、互角の状況が一転し、あっという間に点を取られ、4−1の完敗。

まるで、8年前のドイツワールドカップの再現のような惨めな展開だ。
コロンビアは決勝トーナメント進出が確定しているのもあって、前半はいわば2軍メンバー
いざ、本気を出されたらこの有様だ。
これで大会前にエースと呼ばれていたファルカオが欠場中というから、本当はどれだけ強いのか計り知れない。
コロンビアの2軍メンバーと互角の日本。残念ながら、これが現実のようだ。
他の強豪国の白熱していた試合を見ていると、素人目で見ても、世界のサッカーのレベルが日本よりも高いことがよく分かるので、こういう結末を迎える事は薄々予想できた。
でも、試合前にメディアがいろいろと煽って、自分も含めた日本国民も日本の活躍を大いに期待していたのだが、世界から「日本人よ、目を覚ませ」と言われたようなものだ。
でも、これで良かったと思われる。
世界での日本の立ち位置が知れた。
アジアの中で強かったとしても、所詮、井の中の蛙
世界に挑戦してみて、初めて自分達の実力が知れる。
スラムダンク安西先生の名言を思い出した。

下手糞の上級者への道のりは、己が下手さを知りて一歩目

それに世界に挑戦した事で、世界の壁の高さを知れた。
強豪国として有名なスペイン、イングランド、イタリア、ポルトガルまでもが、予選リーグで敗退したのだから、決勝トーナメント進出の難しさが知れる。
(ワールドカップ前の強化試合で日本に負けたコスタリカが、本大会の台風の目になっているのが皮肉だが・・・)
こうやって世界の強豪国に挑戦して自分達の立ち位置を知れる場に、毎回コンスタントに立ち続ける事が最も重要であり、その経験と実績が日本を強くして次に繋がるハズなので、ザックや日本代表のチームを批判するよりは、ワールドカップの場で闘う日本を見せてくれてありがとうと感謝するべきだと思う。

しかし、日本を含めたアジアの4ヵ国は、結局、本大会で1勝もできずに、グループリーグ最下位。アジアにとって、散々な大会になってしまった。次大会からアジア枠が減らされるのではないか。
さて、弱い国が去って、これからワールドカップが本当に面白くなっていく。楽しみだ!


ショックで座り込む長友を気遣って、同じインテル所属のコロンビアのグアリンが声を掛ける感動的なワンシーン。
この写真を何度見ても心にジーンときて、涙が出そうになる。コロンビアが好きになった。
前回の南アフリカ大会のパラグアイ戦で、PKを失敗して泣き崩れる駒野に歩み寄るバルデス選手もそうだったのを思い出す。

南米のサッカー選手は、プレイ中はかなり激しくて情熱的で狡猾さも持っているのだが、試合が終わればこんな配慮ができる。
「ホイッスルが鳴ればノーサイド」のスポーツマンシップが素晴らしいなぁ。