高いところから失礼致します!

「苦しさはすぐに消える。諦めた事実は永遠に残る。」を心の中で連呼して、マラソン、ウルトラマラソン、超ウルトラマラソンを嗜む変態ドMランナーです。

 さようなら、トワイライト・エクスプレス!in敦賀

3月1日日曜日、天気が良くて暖かった土曜日から一転、予報通りの肌寒い雨。
本当は土曜日に地元・岐阜に帰って、日曜日は高校時代の友人2人と共にスノーボードに行く予定であったが、雨の予報であった事と友人1人が長年のブランクに怖気ついたで、スノーボードは断念。
今季は残念ながらスノーボードに行けずに終了になってしまった。無念。
ただ、スノーボードより、もっとやるべきコト、為すべきコトがあった。
それは、3月12日で廃止となる「トワイライト・エクスプレス」を見に行くことだ。
地元の友人に、「トワイライト・エクスプレス」が札幌から大阪に向かう途中の福井県敦賀駅で機関車交換を行うために16分間停車するという事を聞いて、
「じゃあ、トワイライト・エクスプレスの最後の勇姿を見に行こう!」
という事になった。
冬であればいつでも行く事ができるスノーボードより、3月12日までしか見られないこっちの方がかなりレアだ。これを見逃す手はない。
自分は、朝早く大阪駅から東海道本線湖西線を経由して琵琶湖の西側を北上し、北陸本線敦賀駅まで約2時間で乗り換え無しで行く大変便利な新快速に乗って、約2時間で敦賀駅へ。
駅の改札口で岐阜から車でやって来た友人2人と合流。
「トワイライト・エクスプレス」に乗るワケでもなく、ただ写真を撮るためだけに敦賀までやって来るなんて、バカな3人組だ。笑える。でも、それくらい好きなモノがあるって人間らしくて素晴らしい。

敦賀駅の改札口も、去りゆく「トワイライト・エクスプレス」への感謝の気持ちでいっぱい。

去りゆくモノもあれば生まれてくるモノもあり。
3月14日に開業する北陸新幹線もPR。
ただ新しくて便利で速いものをどんどん生み出すのではなく、古き良き時代の独特な味がある「トワイライト・エクスプレス」のような寝台列車を残していって欲しいものだ、と思うのは自分だけではないハズだ。
時代の流れと共に、長くて時間がかかる上に高額な寝台列車の需要はなくなり、北斗星(札幌⇔上野、2015年3月で廃止)、カシオペア(札幌⇔上野)、サンライズ瀬戸・出雲(東京⇔高松・出雲市)くらいしかない。残念だ。

入場券を購入して、トワイライト・エクスプレスが敦賀駅に到着する10時36分になる前に、いざホームへ。

雨が降りしきる北陸地方の寒い駅のホームで、トワイライト・エクスプレスがやって来るのを今か今かと待つ。
10時36分近くになってくると、自分達以外にもたくさんの撮り鉄達が集まってきて、ホームは騒然となり、急に慌ただしくなる。
自分達と同じ目的の奇特な人達がこんなにいるなんて、とこういう写真を撮りに来るといつも驚く。
自分達もベストポジションを確保して、望遠レンズを装着した一眼レフカメラを構えて、トワイライト・エクスプレスがやって来るのを待つ。
10時36分、彼方にトワイライト・エクスプレスがゆっくりやって来た。
その雄大な姿がホームに入ってくるまで連射モードで何枚も激写。
自分の写真技術ではこの程度の写真しか撮れないなぁ。



何枚も撮影した写真の中では、この写真がトワイライト・エクスプレスの全体像を写していて、ベストショットかなぁ。
望遠で撮影したのだが、左下に前の撮影者の肩が写り込んでしまっているのが残念。

機関車交換の16分間は、もう大忙し。
時間が無いので、最後尾から写真を撮りながら、先頭に走っていく。


有名なサロンカーの「Salon du Nord」と、食堂車の「Diner Pleiades」だ。
ここで食事をしてお酒を飲みながら、車窓の景色を優雅に眺めながらのんびりするのが夢だったのだが、残念ながら、スゴイ人気でチケットが取得できず、無理になってしまった。


先頭に行って、お馴染みのピンクのヘッドマークを撮影。



そして、有名な機関車交換のシーン。
警備員も出動するくらいの数の撮り鉄達が一斉に集まり、異様な状況に。
機関車の後ろの客車ってあんなに汚れるものなのか。

交換する機関車がやって来た。




客車を牽引するEF81形電気機関車の交換完了!


機関車交換も完了し、そろそろ10時52分、大阪に向けて出発してしまう時間だ。
友人と共に、雨の中、敦賀駅を去っていく、トワイライト・エクスプレスの勇姿を哀愁深く見守る。
あぁ、行ってしまった。我々にとって、これが動いているトワイライト・エクスプレスの見納めだ。切ないなぁ。
トワイライト・エクスプレスは、2017年春に「トワイライト・エクスプレス瑞風(みずかぜ)」という、JR九州の「ななつ星」のようなクルーズトレインとして生まれ変わるそうだが、何だか新し過ぎて、こっちにはあまり魅力を感じない。
今日、トワイライト・エクスプレスの車内から感じられた、あのレトロな雰囲気と独特の古臭い匂いなどはもう味わえないと思うと本当に残念でならない。



トワイライト・エクスプレスを堪能して最後の勇姿を無事見終えた後は、敦賀駅前の海鮮料理屋で、若狭湾の鮮魚の刺身と、福井県B級グルメとして有名なソースカツ丼を3人で食べる。
この時期、旬の寒ブリがかなり美味しかった。
よく見る通常のブリよりも白くて全然違うので、これがブリかと見紛うくらいだった。
これが本場の寒ブリなんだね。


この後、今度は琵琶湖の東側に友人の車で行って、北陸本線米原駅から木之本駅の短い期間を年に数回だけ走る、蒸気機関車SL北びわこ号」を見に行く事にした。
JR高月駅近くの皮の土手にベストショットが撮影できる場所があるそうで、そこに行くと、大雨にも関わらず、スゴイ数の撮り鉄達が既に集結していた。
こんな雨の中で、線路以外に何も無くて足場が悪いこの土手にやって来るとはご苦労様な事だ。
ベストスポットを探すには出遅れ感が強い自分達も、SL北びわこ号が見える土手で傘を差しながら待機。



13時50分前、向こうの方に白い煙が見え、汽笛が聞こえた。いよいよだ。
なのに、なかなかSL北びわこ号がやって来ない。
煙と音は聞こえるのになかなか姿を現さないことにドキドキしながら焦らされ、一眼レフカメラを構えながら待っていると、遂に林の向こうからゆっくりゆっくりとSL北びわこ号がその荘厳な姿を現した。




写真技術が無い上に、雨で場所も遠い最悪なコンディションで上手く写真は撮れなかったが、SLの煙を豪快に出して進む雄大な姿や蒸気機関車が「シュッシュッ」という独特の音を奏でて進む姿、その雰囲気、汽笛の音などに圧倒された。
そうか、これが世代を問わず、多くの鉄道ファンを魅了して止まないSLか・・・
静態保存(動作・運用できない状態で保存されていること)のSLは大阪にもいくつかあって見てきたが、動態保存されているSLは、物心がついて始めて見たのではないだろうか。
素晴らしい。その魅力を垣間見る事が出来たような気がした。
このひどい雨の中、この一瞬の為に、何時間も待ってその時を待っておられる撮り鉄達の執念とその想い、撮り鉄達をこのような常軌を逸した行動に駆り立てる理由などが良く分かった。
その後は、止まっているSL北びわこ号も撮影するために、終点の木ノ本駅へ。
SL北びわこ号の周りには人だかりが出来ており、スゴイ人気だ。



木之本駅では、名物のサラダパンを購入!・・・しようと思ったら、友人とちょっとトイレに行っている間に、あっという間に品切れに。
このSL北びわこ号が運行している日だけなのか、こちらもスゴイ人気。

悔しいので、駅から少し離れたところにある、サラダパンの製造先のパン屋まで行ってゲット。
たくわんを細かく切り刻んでマヨネーズで和えたものがパンに挟んである珍しいパン。
たくわんを使っているからサラダなのであろうが、お惣菜パンと思っていたら、全然違っていた。

その後は、長浜駅まで車で送ってもらって2人と別れ、米原経由で東海道本線から帰阪。
結局、電車と車を使って、琵琶湖を1日で1周してしまったワケだ。
それにしても、今日は、鉄道尽くしの鉄ちゃんな1日で楽しかった。
ここのところマラソンばかりに興じていたが、たまにはこういう違った趣味を楽しむのを面白い。
冬になればいつでも行く事ができるスノーボードに行くよりも、今しかない大変貴重なチャンスを提案してくれた友人に感謝!
ただ、今週、フルマラソン後の疲れが回復しない中にジムで運動をしてしまったために体調が芳しくなく、その状態で無理をして、冷たい雨の中で長時間、活動をしてしまったために、月曜日から会社を休むほどではないにせよ、体調を崩してしまうことに・・・
やはり、マラソン完走後の疲れで一番身体の免疫力が落ちている状態で無茶はいけないと再認識。
良い機会なので、ここらでしばらく休息(休足?)だ。
※後日、JR西日本J-WESTポイントを貯めてもらったトワイライト・エクスプレス仕様のパスケースをゲット。結構カッコイイな、これ。