高いところから失礼致します!

「苦しさはすぐに消える。諦めた事実は永遠に残る。」を心の中で連呼して、マラソン、ウルトラマラソン、超ウルトラマラソンを嗜む変態ドMランナーです。

 果樹王国ひがしね さくらんぼマラソン:前日に山形観光

6月6日土曜日、翌日に山形県東根市で開催される「果樹王国ひがしね さくらんぼマラソン」というハーフマラソンに出場するために、伊丹空港を朝7時5分に出発する便で山形県へ。
朝5時30分に自宅を出たのに、伊丹空港JALの乗り場は大混雑で、荷物預けも保安検査場も大行列で、早めに来ておいて良かったとほっとした。
伊丹空港から約1時間15分で山形空港に到着。
山形空港の愛称は「おいしい山形空港」。
一瞬、「なんでそんな名前!?」と耳を疑うが、「おいしい」という言葉には、食べ物が「美味しい」という意味以外にも「好ましい」「優れている」「見事だ」という意味もあり、「人も食も自然も文化も全てがおいしい」という思いを込めてこの名前にしたそうだ。なるほど!


おいしい山形空港から山形駅までは、バスで移動。
この空港は、JR奥羽本線の東根さくらんぼ駅のそばにあるので便利だと思ったら、最寄駅から歩いていくには少し遠く、空港に繋がる駅が無い為、旅行者はバスか、タクシーで来るしかなく、意外と不便。
山形県に来るのは今回で2回目だ。
大学生の頃、夏休みに地元の友人と1週間かけて車で東北地方を回った時に、山形県に立ち寄り、蔵王に行って、蔵王連峰の山頂にある御釜五色沼)を見て、そのまま仙台まで行ったのを思い出した。
蔵王にしか行ったことが無かったので、山形市周辺の観光をしようと、山形駅前でレンタカーを借りて、1日だけの観光に出掛けた。

まずは、山形の有名な観光地のひとつである「山寺立石(りっしゃく)寺」へ。
山寺立石寺は、つい最近、ここのところ毎週観ているNHK BS朝日の「玉木宏の秘境ふれあい紀行」で玉木宏が訪ねていたのを観ていたで、自分も来てみたかった。
目指す山寺立石寺は山頂にあるので、そこに行くには結構険しい石段を登っていかなくてはいけない。
朝から天気が悪くて小雨が降るあいにくの天候であったが、せっかくなので、傘を差していざ山頂へ。
と、その前に、山を登る前にみんな食べるという、名物の「力こんにゃく」(1本100円)を食べる。


この石段を1段1段登っていくことで煩悩が消えていく修行の道だそうだ。

参道の途中には、自然に出来たと思われる特徴的な岩壁がところどころで見られる。
松尾芭蕉が旅の途中でここを訪れ、誰しもが知っている名句「閑さや 巖にしみ入る 蝉の声」を「おくのほそ道」で詠んだのがこの場所だ。参道に句碑があったそうだが、見逃してしまった・・・


自分が登っている前には、ヤマト運輸の配達員が宅配便を担いで登っていた。どうやら山頂に荷物を届けるために登っているようだ。大変だなぁ。でも、仕事で足が鍛えられそう・・・と思うのはランニングやトレッキングなどを趣味にしている自分のような人だけか。

登山口から約1,000段を登って、山寺立石寺奥之院に到着。
2月に出場した丸亀国際ハーフマラソンの前日に登った香川県金比羅山の階段ほど過酷ではなかったが、明日の良いウォーミングアップになった。



その奥ノ院から見下ろす景色。
あいにくの天気だが、山に霧がかかっていて、幻想的・神秘的な景色が広がり、これはまたこれで良かった。
岩壁には、昔、僧が修行したのであろう木製の社も見られた。


そして、この山寺立石寺の中で一番景色がきれいなのは、この五大堂からの眺め。
仙台と山形を繋ぐJR仙山線山寺駅周辺を俯瞰できて、良い景色だ。



ひと通り散策した後は下山して、麓にあるお店で山形県の名物のひとつである「冷やしラーメン」を食す。
我々がイメージするラーメンの冷たいバージョンで夏にはピッタリ。
山形名物の食べ物は、下調べで他にもいろいろピックアップしていたのだが、結局この後、これ以外に食べられず残念だった。

この後、山形市の隣の天童市に向かって、JR奥羽本線天童駅前で開催された、明日のマラソンへの出場者の歓迎セレモニーに行ってみた。

天童市と言えば「将棋の駒」だ。将棋の駒が街中に溢れている。

なので、セレモニーが始まるまで駅内にある天童市将棋資料館を見た後、伝統の花笠音頭での歓迎を受けた。
花笠音頭は、赤い花飾りが付いた花笠を手にして踊る山形県の伝統踊りであり、例年8月に山形市で「山形花笠まつり」が行われているそうだ。
東北三大祭り(青森のねぶた祭り、仙台の七夕祭り、秋田の竿燈祭り)は知っていたが、この山形の「花笠まつり」と盛岡の「さんさ踊り」を加えて東北五大祭りとも呼ばれているそうだ。これは知らなかった。


毎年、大会ゲストとして来られている千葉真子さんも登場。
相変わらずの甲高くてどこまでも通る特徴的な声で我々ランナーのテンションを盛り上げてくれるので、各地のマラソン大会で引っ張りダコであり、「千葉ちゃん、千葉ちゃん」と言われてランナー達に大人気の存在だ。

セレモニー終了後は、天童市の更に北側にある明日の舞台となる東根市へ車で移動。
東根市の東根さくらんぼ温泉にある会場で行われる前夜祭までまだ時間があったので、東根市の観光スポットのひとつである、ケヤキを見に行った。
この大ケヤキは、樹齢は1000年以上とも、1500年以上とも言われているそうで、日本三大ケヤキのひとつだそうだ。幹のあまりの太さに驚いた。
そんな有名な大ケヤキは、駅から離れている東根小学校の校内にあるため、観光客がほとんどおらず、結果的にこの場所が一番落ち着いていてゆっくりできた。
ここに来ることが出来ただけでも、レンタカーを借りておいて良かったと思えるくらい、自分にとってお気に入りの場所になった。




観光客が自由に小学校の校庭内に入ることができる。物騒な都会ではあり得ないことだ。
午前中は雨模様だったものの、午後から天気が良くなって暑くなってきた。明日も暑くなりそうだ。

ケヤキの下でゆっくりした後、東根さくらんぼ温泉にある会場で行われた前夜祭に行ってはみたものの、会場は出場ランナーでごった返していた上に、ゲストランナーのトークショーなどのイベントが始まるまで何もせず待っていなくてはいけないことにウンザリしたので、朝早くに出発しここまで運転をして疲れていたこともあり、前夜祭が始まる前に会場を離れ、早めに宿泊予定のホテルがある山形市に戻る事にした。
ただ、せっかく東根さくらんぼ温泉に来たのに温泉に入らないのはもったいないので、温泉街にたくさんある温泉旅館の立ち寄り湯でここまでの疲れを癒すことにした。
たまたま立ち寄ったこの「たびやかた嵐湯」という温泉旅館は、温泉の他、「薬石湯」という床一面に敷き詰めた熱くなった薬石の上に寝転んで大量の汗を流すサウナの一種を初体験する事が出来て、とても良かった。
薬石の上に寝転んでしばらくいることで、汗が尋常ではないくらい溢れ出る中、水素水を飲みながらのんびりできて、疲れが取れた。ここに来たら、オススメの旅館だ。

http://arashiyu.com/
温泉に入った事で気持ち良くなってしまって眠くなりそうなのに気をつけて、東根市から天童市を通って山形市に車で戻り、前日の山形観光は終了。
明日の舞台となる東根市から山形市へは車で45分程度かかり、結構離れていたので、「何故、東根市で宿泊先を予約しなかったのだろう・・・」と後悔。土地勘がまるで無いから仕方ない。
前日の観光では、山形の名物をほとんど食べられなかったので、「果樹王国ひがしね さくらんぼマラソン」でさくらんぼの最高品種「佐藤錦」を走りながら、そして完走後に食べまくってやる!と心に誓った。