高いところから失礼致します!

「苦しさはすぐに消える。諦めた事実は永遠に残る。」を心の中で連呼して、マラソン、ウルトラマラソン、超ウルトラマラソンを嗜む変態ドMランナーです。

 果樹王国ひがしね さくらんぼマラソン:佐藤錦を食べながら完走!

6月8日日曜日、山形県東根市で開催される「果樹王国ひがしね さくらんぼマラソン」当日。
8時50分のハーフマラソンスタートに向けて、朝6時に起床。
土日なのに、両日、朝が早くて辛いところがあるのだが、自分の好きなことをしているので、パッと目が覚める。
今日の舞台となる東根市には、宿泊先の山形市から電車に乗って移動しなくてはいけないので、宿泊先を東根市にしなかった事を昨日は後悔していたのだが、山形駅からスタート会場の最寄駅であるさくらんぼ東根駅に行くのに、山形新幹線つばさ」に初めて乗る事になり、思わず感激してしまった。

山形新幹線「つばさ」のE3系電車。銀色に緑のライン。ちょっと地味。


でも、「つばさ」の新デザインはなかなか秀逸なデザイン。

乗車券とは別に特急券も必要でお金はかかるが、「つばさ」に乗ることができれば安いものだ。

さくらんぼの果樹園の中を走行して、山形駅からさくらんぼ東根駅まで15分程度。
ガラガラの車内でひとりテンションが上がって、左右の座席に移動しながら、車窓からの眺めを楽しんだ。


今日は快晴で、「つばさ」の車窓からも、そしてこの後行ったスタート&ゴール会場の陸上自衛隊神町駐屯地からも、山形の霊峰「月山」と月山連邦をはっきりと見ることができた。
月山は、6月になっても山頂に雪を頂いており、夏スキーを楽しめることでも有名だそうだ。
天候に恵まれて嬉しいが、これはかなり暑くなりそうだと覚悟する。

さくらんぼ東根駅に到着。駅構内は、東根市の特産であるさくらんぼの最高品種「佐藤錦」の美味しそうなポスターがたくさん。今日はたくさん食べられそうで楽しみだ。


さくらんぼ東根駅からスタート&ゴール会場の陸上自衛隊神町駐屯地へは、無料シャトルバスで向かった。
この日だけ特別に一般開放されている陸上自衛隊の広大な敷地の中は、出場ランナー達でごった返していた。
敷地内には、陸上自衛隊軽装甲機動車やヘリなどが停めてあって、とても珍しいものを間近で見ることができた。


駐屯地内の大広場では開会式が執り行われ、ゲストランナーの金哲彦さん、千葉真子さん、荻原次晴さんがご挨拶。



この大会は前日受付が無いので、大会当日に参加記念Tシャツなどをゲット。
嬉しかったのは、Tシャツの色が緑色だったことだ。
これまでに出場したほぼ全ての大会でもらった、もしくは購入した大会記念Tシャツ達が家には溢れ返っていて保管できずに大変なことになっているのだが、整理してみると、唯一、緑色のTシャツだけは無く、かねてより欲しいと思っていたのだが、今回で全色コンプリートのハズだ。帰宅したら、Tシャツを整理してみよう。

8時50分。
他の大会にあるようなスタート整列の厳しい締め切り時間やスタート前の緊迫感がこの大会には無く、ワイワイガヤガヤととてもユルいカンジでスタート。


スタートして陸上自衛隊神町駐屯地の敷地内のコースはとても狭く、ランナー渋滞がひどくてなかなかペースを上げられない中、東根市の市街地コースに入ると、コースの沿道にはたくさんの地元の方々や小中学生が並んで、延々と続く終わらないハイタッチの嵐。
今まで数多くの大会でこういったハイタッチを経験してきたのだが、ここのハイタッチは特に凄かった。
どうやら今日は市内の幼稚園や小中学校が登校日にしているようで、小中学校をあげて我々ランナーを応援してくれているようだ。
みんなプラカードを持って応援してくれていたが、よく見ると「頑張れ!大阪!」などのように、47都道府県の県名を挙げて、そこから来たランナー達を応援してくれていた。
市をあげてのウェルカムで我々ランナーを迎えてくれ、そのおもてなしに嬉しくて感動した。
2週間前に出場した我が地元・岐阜の「高橋尚子杯ぎふ清流ハーフマラソン」ではこれ程のハイタッチの嵐と市をあげてのウェルカム体制は無かった。これは岐阜市も見習わないといけないな。



序盤の住宅街を抜けると、中盤はさくらんぼの果樹園があるのどかな道、フルーツラインを走る。
おぁ、果樹園の樹に赤いさくらんぼがたくさん実っている。
さくらんぼ農家の方々も、今日だけは果樹園の前で我々を応援。
早速、さくらんぼの差し入れをしてくれる農家の方がおられたので、自分もひとついただいた。
少し黒みがかった赤色なので、これは「佐藤錦」ではなく、「紅さやか」かな。負けないくらい美味しかった。

ここでも農家の方々や小学生達が我々を盛大に応援してくれた。



10kmを過ぎて、ハーフマラソンの折り返し。
彼方には山頂に雪を頂く月山連峰、眼前には果樹園の緑を見ながら、少し下り坂の素晴らしいコースを走る。
ここら辺が走っていて一番気持ち良かった。
ハーフマラソンなので、ペースの維持などをあまり気にしていなかったこともあって、ついつい調子に乗ってかなりのオーバーペースで走ってしまった。そのため、案の定、後半、バテてしまうことに・・・



この辺でもさくらんぼ農家の方々からさくらんぼをたくさんもらって、走りながら食べた。
このキラキラした赤さは食べたかった「佐藤錦」に間違いない!
やっと食べられた!かなり美味しい!!走りながらさくらんぼを食べるのも、乙なモノだ。


東北楽天イーグルスのチアガール達も笑顔で元気に我々を応援。かわいい女の子の笑顔は疲れを忘れさせてくれる。

中盤の果樹園内のコースを過ぎると、後半は再び市内の住宅街に。
後半の最後の頑張りを奮い立たせてくれる、エイドステーションを発見!
冷えたタオルを汗だくのランナーに渡してくれるという、他のマラソンでは見たことがないエイドで、この暑さには大変助かった。


ここのエイドでは、タオル以外にも、氷漬けにされたさくらんぼやさくらんぼのシュークリームなどを振舞ってくれて、その充実さとおもてなしにとても驚いた。
この暑さでは、冷たいらくらんぼは大変ありがたかった。
こんな給食が充実したエイドはこれまでに見たことがない。
この大会が「おもてなし日本一」と言われている所以をこのエイドステーションで垣間見ることができた。


さくらんぼマラソンなので、さくらんぼの被り物をしているランナーがたくさんいた。
2つのさくらんぼがヘタでくっついていてカップル専用の被り物もアリ。

ゴール間近、スタート直後に応援してくれていた東根市民の方々や子供達がまだ残っていてくれて、応援してくれていた。
日曜日で遊びたいハズなのに、本当にありがたいことだ。



上下青いジャージの中学生達も我々ランナーを温かく元気に迎えてくれた。


しかし、こちらは中盤に気持ち良くてオーバーペースで走ってしまったこともあって、後半はバテバテ。
自己ベストは狙えないことは確実だったので、後半は心も折れてしまってゆっくり走り、ゴールのある陸上自衛隊神町駐屯地に戻ってきて、無事ゴール。



ハーフマラソンの完走タイムは、1時間50分。
自己ベストとは程遠いタイムだが、この大会は沿道の応援の素晴らしさ、果樹園でさくらんぼ農家の方々がくれる佐藤錦やエイドの充実さなど東根市の方々のおもてなしを十分に味わうことができるので、タイムなどは狙わず、ファンランとして楽しんだ方が絶対に良いと思った。
タイムを狙うのであれば、2月の丸亀国際ハーフや5月の仙台国際ハーフなどを選ぶべきだ。
自分としては、完走は当たり前で、タイム重視なフルマラソンハーフマラソンよりも、タイムよりも完走すること自体が素晴らしいウルトラマラソンの方がやっぱり楽しくて自分に合っているなぁと再認識。
フルマラソンハーフマラソンは常に全力で走っているために逆に辛いので、いくら超長距離であっても、疲れたら歩く、回復したらまた走るの繰り返しであるウルトラマラソンの方が大好きだ。
完走後、走りながらたくさん食べたのだが、ゴール後にも佐藤錦をゲット!

佐藤錦と共に、山形県のお米「つや姫」のおにぎりも。

陸上自衛隊の体育館に預けていた荷物を受け取って着替えている時に、ランニングシューズの裏を見てみると、両脚の外側の踵部分がかなりすり減ってしまってもう限界だ。
夏になってマラソンもシーズンオフなので、フル・ハーフ用に履いていたこのadidasのspringbladeも今回で最後だなぁ。大変お世話になりました。


昨日、山形名物を食べていなかったので、会場の屋台で山形名物の「冷たい肉そば」と「おこふ」というこっちのお好み焼きを食す。



そして、暑かったので、さくらんぼの炭酸飲料とさくらんぼ入り&さくらんぼソースのカキ氷も食す。
走った後なので、普段気にしているカロリーなど気にせずに食べまくる。
ラソン後、高カロリー食品を心置きなく食べている時ほど、幸せで食べ物を美味しいと思う瞬間はない。


そして、お土産には、やっぱりさくらんぼの「佐藤錦」。
さくらんぼは見た目も良くて、この時期の贈答品としてはピッタリなので、たくさんのランナーがここぞとばかりに袋いっぱいに買っていて飛ぶように売れていた。これだけの経済効果があれば、東根市が市をあげてこの大会に協力するのもよく分かる。
安いものでも300gで800円から1,000円、見た目と大きさが良いものだけを集めた写真の佐藤錦は300gで2,000円、高いものでは5,000円以上のものも。
キラキラしていて「赤い宝石」と呼ばれているのがよく分かる。
自分も1,000円と2,000円を購入して食べ比べをしてみたが、見た目での違いは分からなかったが、味は2,000円の方が甘くて酸味が少なく美味しかった。会社の同僚や実家の両親にも大好評。

今日は、ランニング専門サイトのRUNNETやランナーの間で「日本一のおもてなし」として有名な大会に出場でき、それを味わうことができて良かった。
ハーフマラソンのタイムは振るわなかったが、6月28日のサロマ湖100kmウルトラマラソンに向けての暑熱馴化としては良い機会になった。
いよいよこの1年間の集大成となる、サロマ湖100kmウルトラマラソンが目前に迫ってきた。準備は万端だ!
そして、山形県の大会に出場したことで34県目制覇。東北地方は残すところ岩手県だけ!