高いところから失礼致します!

「苦しさはすぐに消える。諦めた事実は永遠に残る。」を心の中で連呼して、マラソン、ウルトラマラソン、超ウルトラマラソンを嗜む変態ドMランナーです。

 国(酷)道308号線を巡る旅

11月4日日曜日、時はマラソンのベストシーズンなだけあって、2週間に1回、マラソンにエントリーしていることもあり、今週は積極的休養日、、、といきたいところだが、どうしても走ってみたいコースがあったので、今週も毎週日曜日の早朝ランニングを敢行した。
そのコースは、国道308号線を走る新たなコース。
先日、テレビの番組で日本中には国道でありながら国道とは思えないようなひどい道があり、巷では「酷道」と呼ばれているらしく、そこで大阪にある酷道として国道308号線が紹介されていた。
調べてみると、自宅のすぐ近くにあって以前走ったことがある道の近くだったし、ネットでランニングコースを作ってみると、全長24kmほどのコースが出来上がった。
週末を楽しみにしていたので、早速、スタート。
堺筋本町の自宅をスタートして、国道308号線である長堀通を東へ向かって走る。
大阪環状線の玉造駅を越えて、東成区役所が見えてきた。昨年12月に区役所巡りをして以来だ。

そして、今里に到着。ここで長堀通と難波を通る有名な千日前通が合流。
そうか、国道308号線千日前通のことでもあるんだなぁと初めて知った。

そして、千日前線新深江駅前に文房具で有名なコクヨの本社があった。
新深江駅は、コクヨの社員のためにあるような駅のようだ。

東大阪市に入って、新御厨(しんみくりや)橋という橋を渡る。
この漢字を読めたのは、毎週日曜日朝6時からTBSの番組「時事放談」の司会者で政治史学者の御厨貴を知っているからだ。いつも早朝ランニングに出掛ける前に観ているので、お馴染みだ。

いつもとは違って東に向かって走っているので、朝陽が凄い眩しい。
全身に朝陽を浴びて、本当に気持ち良い。

そして、関西のラグビーの聖地として知られている、花園ラグビー場が見えてきた。
せっかく来たので、ちょっと立ち寄ってみた。

花園ラグビー場の周りは、陸上競技場や広場、公園、池などがあって、東大阪市民の憩いの場になっているようだ。
この日は秋晴れの気持ちの良い朝で、自分以外にも早朝からたくさんの市民がスポーツや散歩を楽しんでおられた。良い朝だ。


今回目指す生駒山が間近に見えてきた。目的地までもう少しだ。

ラグビーのまち 東大阪市」。この花園ラグビー場もあって、ラグビーを全面押ししているようだ。

引き続き、国道308号線を東に走っていると、どんどん道が狭くなってくる。
そして、生駒山の麓を走る近鉄奈良線を越えると、いよいよ目的地の308号線にある暗峠越えだ。

この場所、テレビで観たスタートの場所だ。何だかテンションが上がってきた。
国道なのに、この狭さ。そして、一方通行。有り得ない。


いざ走り始めてみると、予想通りに結構な坂道。
まだまだこれくらいの坂道では負けない。何とか走り続ける。
しかしまぁ、よくこんなところに住宅を建てたものだ。


しばらく坂道を登ると、住宅地もここまで。これ以降は本格的な峠道のようだ。
立ち止まって振り返ると、そこには素晴らしい光景が広がっていた。
東大阪市の街並みと快晴の青空が映える。絶景を臨めてほっと癒された。



そして、松尾芭蕉の句碑を発見。
松尾芭蕉も奈良側からこの峠を越えた際に、「菊の香に くらがり通る 節句かな」という俳句を詠み、大阪に入った後、大阪で亡くなったそうだ。
この峠越えが松尾芭蕉最後の旅であったことを初めて知って、少し驚いた。


さて、住宅地もなくなり、ここから本格的な峠越えだ。
いざ走り出したものの、この峠を完全に甘くみていた。
予想以上に急峻な坂道だ。異常な斜度だ。一気に心拍数が上がって、息が切れて走ることができなくって歩いてしまった。
いやぁ、すごい坂道だ。びっくりした。とてもじゃないけど、走ってはいられない。
自分以外にも、年配の方がたがトレッキングの一環として、トレッキングポールを持って登られていた。まるで登山だ。でも、それも頷けるくらいの斜度だ。
ちなみに、これでも国道である。







民家が見えてきた。どうやら峠もあと少しのようだ。
段々畑があって、本当にのどかな風景だ。
この道の狭さ、何度も言うがこれでも国道である。



石畳の道が見えてきて、峠のてっぺん、目標であった暗(くらがり)峠に到着!

この峠が大阪府東大阪市奈良県生駒市の県境だ。
名前の由来は諸説あり、馬の鞍のような嶺が続く峠で木々が繁って鬱蒼とした道が続くので、この名前になったとのこと。


昔ながら伊勢参りの峠のひとつなだけあって、峠の茶屋「すえひろ」がある。
残念ながら朝早く過ぎて閉まっていたものの、テレビによると、ここのカレーが絶品らしい。


目的を果たしてひと休みした後は、峠下りである。下りは得意だし、楽しみだ。


日本の原風景とも言えるのどかな風景を横目に一気に駆け下りる。
登りとは異なり、鬱蒼とした山道は無く、民家が多くて、整備された広い道もあって、結構走りやすかった。




そして、下界に到着。遠路はるばる、奈良県生駒市までやって来た。

近鉄奈良線南生駒駅を経て、ゴール地点の生駒駅に到着!
ふぅ、暗峠の急峻な登りで足を使って、下りで足に衝撃が続いたことで、足は筋肉痛だ。
でも、これでまた足が強くなった。良い傾向だ。


生駒駅から近鉄けいはんな線に乗って、中央線に入り、自宅のある堺筋本町に帰ってきた。

今回の目的地であった暗峠の登りは確かに急峻でキツかったが、距離的には3kmほどしかないので、辛い時間は一瞬だった。
辛さの先に、頑張ったご褒美として素晴らしい風景があって癒された。
大阪からこんな近くにこんな峠があったなんて全く知らなかった。
これからもたまにはここに走りに来てみよう。
これを歩かずに登ることができるようになったら、日本全国の坂道なんてへっちゃらだ。